奈々
「ち、違うんです。いやぁ、これ違うんです」
「お、お掃除結構です・・・」
「いやぁ、本当に結構です。出て行ってください」
「お願いします。」
奈々は必死に訴える。
身を捩って逃げ出したいが、拘束されて動けない。
清掃員女A
「先ほどお連れの方が、フロントに掃除とシーツ交換などを必ずお願いしますと、ご依頼頂いているみたいです。」
「後で、トラブルになるのも困りますし、私には判断つかないです」
「どうしましょう?」
「上司を呼んできましょうか?」
清掃員は身動きが取れない奈々をわざと追い込むように楽しんでいた。
奈々はパニックで冷静な判断ができない・・・
こんな変態な姿をこの女性に見られていると思うと、死にたいくらいに恥ずかしい・・・
もう本当に消えたかった・・・
奈々
「お掃除結構です。」
「私からちゃんと説明しておきますから…」
「だから出て行ってください。」
「お願いします」
必死で懇願した。
清掃員は悪い笑みを浮かべていた。
清掃員女A
「でも、玄関にチップが置いてあり、受け取ってしまいましたし…」
「やっぱり清掃リーダーに確認してきます。」
奈々
「お、お掃除・・・お願いします」
これ以上、他の人に見られることが耐えられなかった・・・
清掃員女
「承知しました。」
清掃員は蔑んだ目で奈々の姿を見て笑みを浮かべていた。
その女性の手際よく掃除をする音が聞こえる。
淡々と無言で掃除をする音・・・
掃除音が近づいて奈々の周りを掃除する気配を感じる・・・
心臓が体から飛び出そうなほどの羞恥に襲われる・・・
コツ、コツッ
コツ、コツッ
清掃員は、わざと掃除機をソファの足にぶつける。
奈々
「な、なんですか?」
「や、やめてください」
清掃員
「あっ、すみません。少し移動させます」
そういうとわざと奈々のソファを遠くに動かした。
クスっと笑ったような声が微かに奈々には聞こえた・・・
わざわざ、奈々の近くは、掃除しなくたっていいのに・・・
敢えて、拘束される奈々のソファをあちこちに動かし、
意地悪をして楽しんでいた。
その度に、クスクス笑う声が聞こえていた…
奈々の心の中
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「もうやめて!!」
「なんで、ソファをそんな移動させるの?」
「そのまま近くは掃除しなくたっていいじゃないですか!」
「もう、本当に早くお掃除終わってください・・・」
「私を見て笑ってるの?」
「あなたは、どんな目で私を見てるの?」
「何歳位の女性なの?」
「無言で・・・私を蔑んでみてるの?」
「こんな変態な私の姿見て、軽蔑しているの?」
「奈々を見下しているの?」
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同じ女性にどんな目で見られているかが気になった。
すごい軽蔑した蔑んだ目を向けられていることを想像すると、
心が張り裂けそうだった・・・
なのに・・・おまんこからマン汁が次々と溢れ出すのが自分でも分かった・・・
奈々は視覚を奪われていることで
他の五感が研ぎ澄まされていた・・・
玄関のドアが開けられているのか、廊下から部屋へ空気が流れ込む・・・
そして、外から清掃員の女性の声や掃除音が聞こえる・・・
女性が新しいタオルなどを持ってくる為に、
廊下に置いてあるカートまで取りに部屋から出ていったのが分かった。
清掃員女
「ねーね、山下さんちょっと来て、こっち来て。」
「ここの部屋変態女がいるのぉ」
清掃員女B
「噓でしょう?」
清掃員女A
「1人用のソファに拘束されて、頭からパンティ被せられてM字開脚で丸出しで縛り付けられて」
「全裸で、それが体液がすごいのよぉ」
「部屋は入ってすぐ、なんか本人了承済みの調教中って張り紙とチップが置いてあって・・・」
「大きい声であまり、説明できないから山下さんちょっとタオルとか補充に行ってみてきてよ」
清掃員女B
「えっ、本当に言ってるの?」
「そんな変態いるの?」
「おばさん?」
清掃員女A
「それが若くて綺麗な感じの人よ。」
清掃員女B
「えっ、本当に?」
「見る見る」
「下柳さんのおじーとか男性陣も興奮するんじゃないの?」
清掃員女A
「でも今日は上の方の階よ。せめてこのフロアーの人には声かけてくる」
本人たちは聞こえていないと思っているが、ドアが開いているだけに
そんな会話が奈々の耳にも入ってきた。
そしてゾッとした…
死にたかった・・・
無言で淡々と掃除して、やぱり蔑んだ目で見られたんだ・・・
空気が強く動く気配が奈々に伝わる。
無言だが、きっと山下さんという清掃員であることが奈々にも分かった。
しばらく、気配はするが空気が動かない…
すなわち、こちらをじっと見ているということ…
その時、空気が強く揺れ動いた。
何人かが、同時に急いでこの部屋に入ってきたようだった…
クスクス笑い声が聞こえる…
奈々はこんなに死にたいと思ったことはなかった。
清掃員A
「山下さん、早く終わらせたいからシーツとか手伝って」
清掃員B
「わかった。フフッ」
明らかに二人だけではない…
何人かが奈々の周りで、クスクス笑いながら掃除をしているのが分かった。
清掃員A
「あっ、ちょっとごめんなさい」
そういうと再び、奈々のソファを移動した。
清掃員C
「ちょっとこっちも今掃除しているから」
ソファを移動する。
クスクスと笑い声が聞こえ清掃員がふざけ合って
色々な場所ににソファを移動させられ遊ばれる…
奈々は、何人いるのか、女性だけなのか、男性もいるのか
どんな人たちなのか、どんな表情でこんな姿を見られて
ソファを移動され遊ばれているのか…
分からなかった…
でも、間違いなく、こんな変態な姿を見られて
それを面白がって笑われ、馬鹿にされていることだけは分かった。
本当に屈辱的で、情けなかった…
清掃員A
「お掃除終わりました。」
「みんなで手分けして早く終わらせました。」
「失礼します。」
空気が再び、動くのを感じ、部屋からやっと出ていくのを感じた。
でも、玄関は閉められていないのか、再び会話が聞こえてくる。
清掃員女B
「世の中にあんな変態なことができる人っているんだね」
清掃員女C
「私なら、あんな姿見られたら死ぬわよ。生きていけない」
清掃員女B
「変態でぶっ飛んだことするなら、ラブホ行けよ。って感じ」
「だってマン汁とか体液でソファ汚れてるし・・・」
「社員さんに言って、クリーニング代払わせた方がいいわよね」
清掃員女D
「余計な仕事が増えるだけだから、変態はほっとけばいいわよ」
「絶対、状況説明とか報告書とか社員に書かされるわよ」
清掃員女A
「でも、もしこれが犯罪で、翌日とか事件になってたら嫌じゃない?」
清掃員女C
「あんなマン汁垂れ流している変態女、無理やりなわけないじゃん」
「犯罪だとして、普通あんな濡れる?」
「絶対犯罪ではない」
清掃員女D
「そうね、もしそうなら助けを求めるよね絶対」
清掃員女B
「それもそうね」
ゲラゲラ笑う
言葉の一言一言が、針のように奈々の心の刺さっていった。
何よりも同じ同性に見られ、馬鹿にされ、軽蔑され、遊ばれ、蔑まれていることに
奈々のプライドはズタズタにされた。
やっと玄関のドアが閉まった。
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