『思ったより早く邪魔が入ったな。もう少し楽しみたかったけどな。』
義雄は、少し物足りなさを感じながらも自席に着いた。
『それにしても、吉本課長、いつもより早く来たよな。何でだ?まさか…。』
義雄の頭の中に、昨夜の会議室から出た時に聞いたヒールの音が蘇っていた。
義雄は、今日子に知られて会社へ告げ口されるのも不味いと思い、今日子の動向も注意しなければと思った。
普段の今日子からは、こんな変態には無縁に思えたし、正義感の強い面も知っていたからだ。それに勘もいい。
義雄は、今日一日、このまま様子を見てみる事にした。
何もしないで久美子の表情を見るのも、それなりに楽しい。
何より今日子の動向も気になっていた。
メール『部長、吉本課長に見られたかもしれませんよ。気をつけてくださいね。』
義雄は、仕事のふりをしながら、久美子にメールした。
部長席は窓側を背にしている為、他の社員からは背後に回り込まれない限りPC画面を見られる事はない。
久美子は、仕事のふりをしながら、義雄からのメールを読んでいた。
『そ、そんな!今日子にバレたっていうの?』
メール『どうすればいいの?』
久美子は、義雄に返信して助けを求めた。
メール『まだ、はっきりした訳では無いですから、取り敢えず今日は、大人しくしておきましょう。まだまだ先は長いですからね。ゆっくり楽しませてもらいますよ。』
『そんな、先は長いって…。それに大人しくするって言ったって、私はノーパンノーブラなのよ。スカートだっていつもより短いのに、今日子に勘繰られたら…。』
久美子は、なかなか仕事が手に付かないでいた。
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