山本久美子は、いつもより早めに家を出た。
電車も比較的空いていて椅子に座る事ができた。
椅子に座ると太腿まで露わになるのを鞄を置いて隠したのはいいが、胸元を前に立ってる人から覗かれている様な不安が付き纏っていた。
『ノーブラがバレないかしら。』
さりげなく手で胸元を押さえながら電車の中を過ごした。
会社に着くと、まだ誰も出社していないだろうと思っていたのに、既に小田義雄が出社していた。
「お、おはようございます。」
いつもは、義雄から挨拶するのだが、今日は久美子から挨拶していた。
「おはようございます。今日はお早いですね。」
義雄が、ニンマリとして挨拶を返したが、久美子は平静を装って席に着いた。
まだ二人しかいないのをいい事に、義雄が久美子の席に近寄って来た。
「部長、言った通りにして頂けましたか。」
「え、ええ…。」
「ほぉ、じゃあ、立ってスカート捲って頂けますか。」
「えっ!こ、ここで?か、会議室に行きましょ。」
「大丈夫ですよ、まだ誰も来ませんから。でも、モタモタしてると来ちゃいますよ。」
『いつもより1時間早い出社、確かに皆んなが出社して来るまでにはまだ時間がある。抵抗しても義雄は許してくれそうも無い。時間をかけたら誰か来てしまうかもしれない。』
久美子の頭の中でそんな思いが駆け巡る。
「わ、分かったわ。」
久美子は、ゆっくりと立ち上がるとスカートの裾に手を掛けた。
「いつもより、短いですね。」
義雄が、スカートの丈を確認するかのように言うと、
「だ、だって、い、一番短いのって…。」
『あなたが言ったんじゃ無いの。』
久美子は、呟く様に言った。
「私は、部長がどんなスカートを持ってる何て知らないですから、いつものスカートでも分からなかったのに、本当に一番短いのを着て頂いたんですね。」
『これは、脈がありそうだ。ふふふ。』
「…。」
久美子は、返す言葉が見つからなかった。
「さあ、早く。誰か来ちゃいますよ。」
義雄は、スカートの裾を握ったままの久美子を促した。
「ああ…。」
軽い吐息と共に、久美子の両手が段々と上がって行く。
パンスト越しに黒い陰が現れる。
「ふふふ、どうですか?ノーパンの上にパンストを穿いた気分は。」
「は、恥ずかしい、わ。」
「部長は、その恥ずかしいのが興奮するんでしょ。」
「そ、そんな事…。」
久美子は、熱いものがパンストを伝わるのを感じていた。
<そんな時>
「おはようございます。」
吉本今日子が出社して来た。
久美子は、慌ててスカートの元に戻して、席に着いた。
「お、おはよう。」
久美子が、挨拶を返すと、義雄も、
「おはようございます。」
挨拶を返して自分の席に着いた。
『こんな早くから、何を話してたんだろう。』
今日子は、二人のどこかぎこちない素振りが気になりながらも自分の席に着いた。
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