『第二章』
仕事は順調そのものだったし、上司との関係も良好ではあったけれど、あの日のことをお互いに口にすることはなかった。
こうして一週間が経とうとした時、帰り支度をしている最中にバッグの中を見たのだが、ふと気になって中身を確認してみた。すると、バッグの内部にあるファスナー付きの部分に、小さなビニール袋に入ったメモリーを見つけた。
あの時、華蓮が愛美のバッグの中に入れたことを、この時、ようやく思い出したのだ。
全ての秘密にすべき画像や動画が全て入っているメモリーを、日々、持ち歩いていた事実に愛美は慄然とした。
自宅に戻り、それをドレッサーの引き出しの奥に隠すようにしたのだが、どうしても気になるのが、花蓮のことである。
顔を隠してネット上に投稿するとか、上映会をするとか言っていたが、それが本気なのかどうか・・・!?
それどころか、すでにネット上に何枚かの写真が載せられているかもしれない、という疑念が拭い切れなかった。
しかし、パソコンでそれを調べてみるのもいいけれど、世界中で一日に投稿されている写真や動画の数を考えれば、どうやって探していいかも分からない。
それ故に、何時、誰が自分に声を掛けて来て、全てを知っているから・・・と、脅されるかもしれない。
そして、この日から数日後、突然、華蓮からのメールが届く。
「あれから十日。毎日のようにオナニーをしているの?
ちゃんと動画を撮っているでしょうね。
近い内に、それを見せてもらいたいわ。」
いつの間に携帯のメールアドレスを手に入れたかは分からないけれど、結菜と二人っきりの時間はいくらもあったのだから、簡単に調べることが出来たのだろう。
しかし、それよりも驚いたのは、メールに添付されている写真だった。
それは、愛美がマングリ返しの状態で失禁してしまったシーンを、動画から切り取ったものと思われた。
それを見てしまった瞬間、華蓮がその気になれば、写真や動画をネタにして脅してきた場合、拒絶する選択肢が無いことを思い知らされた!
ただ・・・そのメールがあってから、特に新たな命令をされることもなければ、写真や動画を送られて来ることもなかった。
この日を境にして、日々の緊張感が増していき、体調が少しずつ悪くなっていく。
特に、生理の周期によって身体が疼いてしまう頃には、どうしようもなくオナニーをしたくなってしまう!
そして、何度ももらったエコバッグをクローゼットから取り出したことか・・・。しかし、その度に、思い留まってバッグの中身を見るのを拒んだ。
だが、そんな時、便秘が酷くなってしまう。
愛美は、イチジク浣腸を使おうと思ったのだが、もしかしたらあのバッグの中に浣腸の道具まで入っているのではないか?と、思ってしまう。
こうして、とうとうエコバッグの中身を確認しようと、中身を一つずつ取り出していく。
バイブ類は、100円ショップにも売られている、引っ越しなどの際に使う陶器類を包む緩衝材で、一つ一つ包まれていた。
そして、浣腸器もあっただけではなく、すぐに使えるようにとの想いなのか、あの時に使ったであろう、グリセリンの原液まで瓶のまま入っていた。
他にも、ローションもあるし、洗腸用のエネマシリンジ、ご丁寧に、その時に使った綿棒までもある。
愛美は、ガラス浣腸器を手にすると、まざまざと初めての浣腸の時のことを思い出す。
綿棒に付けたローションで肛門の内側に潤滑剤を塗られ、ガラス浣腸器のノズルで肛門を甚振られた後、浣腸液が入って来る!その時の絶望感が蘇ってしまう。
あの恐ろしい瞬間だけではなく、脱糞してしまった時のことは、あまりにも衝撃的過ぎて、よくは思い出せずにいるのだが、メモリーにはそれが残されている!!
愛美は、ソファーの前で蹲った状態で、どれほどの時間、ガラス浣腸器のノズルを見つめていただろうか・・・
遂には、すでに熱く火照った身体を持て余していた愛美は、そのガラス浣腸器に顔を近づけると、自分の肛門に突き刺さっていたはずのノズルを口に含んでしまう!
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