この人を血の繋がる自分の身内に持ったことを、僕は内心で相当に恨めしく
思った。
しかし、今日の深夜の今、僕は血の濃い身内である祖母と、社会常識の一線
を超え、確実に結ばれた。
暴力も脅迫もなしに、ほぼ合意のかたちで結ばれたのだ。
この事実は祖母と僕だけの間に、これからもずっと残る。
これを二人だけの絆にすればいいのだ。
どちらかというと楽天的な性格の僕は、今夜のこの出来事を重く考えること
はせず、祖母と僕の二人がしっかりさえしていればいいと結論付けて、僕の真
横でまだ茫然としている祖母に顔を向けて、
「この日を、僕は一生忘れないよ」
とはっきりとした声で、断言するように強くいった。
祖母からの反応は特にはなかったが、ゆっくりと布団から身体を起こしてき
て、何げない仕草で裸のままの僕の胸に、傍にあった掛け布団を掛けてくれた
のを見て、心の中で僕は安心の思いに静かに浸った…。
続く
(筆者後記)
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申し訳ございません。
皆様の温かいご意見やご提言には、ただ感謝しかありません。
尚、これまでの中で、皆様のご意見、ご提言を、作品発想の
ベースにさせて頂いてのもありますので、そのお礼も併せ、また
作品は、もう少し頑張っていきたいと思っていますので、よろしく
お願いします。
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