昼間、椎茸小屋で祖母の身体を堪能したこともあって、今夜はゆっくり話でもして、と僕
は思っていたのだが、楚々とした寝巻姿で、僕の寝ている布団に、祖母が静かに潜り込んで
きた時、すぐに鼻先を刺激した、祖母の身体から発酵されている豊潤な匂いに、僕の脆弱な
意思は脆くも崩れ去り、腕白で悪戯好きな手が、祖母の寝巻の襟の中へ一目散に潜り込んで
いた。
小さな電気ストーブとスタンドの灯りが、祖母の色白の顔を、ほの赤く妖艶に見せていた。
祖母の艶やかな肌の感触と、乳房の膨らみの手触りのよさに、若い僕の下腹部のものは、
まるで条件反射のように、著しい反応を見せていた。
「昭子…」
「え…?」
「呼んでみただけ」
「変な人」
言葉はもうそれで必要なかった。
乳房を掴み取っている僕の手の指先が、祖母の小さくて丸い乳首を、少し抓るように摘ま
むと、彼女の輪郭のはっきりとした、かたちのいい唇が、貝が殻を開くように小さく開いて、
声にならない声が、息と一緒に短く漏れ出た。
僕が摘まんでいる乳首は、祖母の弱点の右側だった。
祖母の片方の手が僕の肩にかかっていた。
乳房を掴み取っている、僕の手が動くたびに、肩を掴む祖母の手に、力の強弱が微妙に出
ていた。
この夏休み以降の少ない経験を活かして、祖母の髪の毛の下の耳に行きを吹きかけたり、
舌を優しく這わせたり、歯で耳朶を甘噛みしたりして、僕は僕で彼女の何ものにも代えがた
い豊潤で心地のいい匂いを満喫していた。
寝巻の襟を大きくはだけてやると、祖母はまた小さく口を開き、微熱のあるような息と一
緒に、言葉にならない短い声を漏らした。
掛け布団を跳ね除け、露わになった祖母の乳房の上に、僕は顔を埋めた。
「ああっ…」
僕の肩を掴んでいた祖母の手の力が強くなり、はっきりとした喘ぎの声が聞きとれた。
ガラスの表面を舐めているように、祖母の乳房の肌は滑らかだった。
右側の乳首も固くし凝り出してきているのを、僕は自分の舌で改めて知った。
何かに堪えているように、切なげに表情を歪ませている、祖母の顔の上に、僕は顔を近づ
けた。
祖母のかたちのいい唇は、僕の唇のすぐ間近だった。
顔と顔の距離が近すぎるのに気配で気づいた、祖母の小さな顔が恥ずかしげに、トマトの
ように赤らんだのがわかった。
小さく顔を振って、逃げるような素振りをした祖母の唇を、僕は逃すことなく捉え、優し
く塞ぎにいった。
プルンとした唇の感触の次に、祖母の滑らかな歯が僕の舌に当たると、まるでそれが合図
だったかのように、口がゆっくりと開いた。
祖母の熱の籠ったような息が、僕の口の中に優しく広がってきた。
匂いのない、いい匂いがした。
狭い口の中で 僕の舌が祖母の舌を捉えると、僕の肩にずっと置いていた彼女の手にまた
力が入ったのがわかった。
唇を重ねながら、片方の手で乳房の膨らみを少し強く掴んでやると、祖母は塞がれた口で
声にならない声で、何度も短く呻いた。
祖母の唇を堪能した僕から顔を離すと、祖母は大きな息を何度か吐き、マラソンを走った
後のように、両肩を幾度も弾ませていた。
何の予告もなく、僕の手は祖母のショーツに唐突に下りていた。
無防備だった祖母の下腹部の、下着の上に僕の手は触れていた。
「あっ…」
祖母が慌てて両足を閉じたのだが、それが逆に僕の手を挟み込む結果となり、狼狽えたよ
うに足から力を抜いた。
その間隙を縫って僕の手は、祖母の股間のさらに深い部分にまで潜り込んでいた。
ショーツの布地越しに、祖母のその部分の柔らかな感触が、僕の指先に堪らない至福感の
ようなものをもたらせてくれていた。
と、薄い布地の一番柔らかい部分を僕の指先がなぞるように這うと、しっとりとした湿り
気が伝わってきて、妙に僕の気持ちを嬉しくほころばせた。
逆に祖母の顔を覗き見ると、羞恥の表情を一杯にして、切れ長の目を強く塞ぎ込んでいた。
一旦祖母の身体から離れ、僕は着ているもの全部を布団の横に脱ぎ捨てた。
そのまま素っ裸の身を、祖母の身体の下のほうに移し、流れの中で祖母の寝巻の腰紐を解
き、薄く小さなショーツまでを、一気に脱ぎ剥がせた。
祖母の白い太腿に、電気ストーブの赤い灯りが妖艶に映え、僕の気持ちの高揚は、嫌も応
もなく増幅するばかりだった。
祖母の両足の膝を掴み取り、僕が左右に大きくおし開くと、祖母の両手がすぐに下に下り
てきて、顕わになったその部分を、手で覆うようにして隠してきた。
「昭子、手を除けて」
それまでほとんど無言を通してきた、僕からの声に、祖母の手は従順な動きでゆっくりと、
そこから離れていった。
何ヶ月か前にあの故吉野氏の手で、毛を剃られている祖母のその部分は、まだ短い毛が頼
りなげに生え揃っているだけだったが、小吉野氏への僕なりの思いもあり、奇異には見えな
かった。
その短い繊毛の下の肉の裂け目と、それを覆う肉襞の周囲に、幾つもの微量で細かな水滴
のようなものが見え、そこが湿り潤っているのがわかった。
僕に見られている羞恥に堪えていた、祖母の口から大きな声が漏れ出たのは、そのすぐ後
のことだった。
僕がまたしても何の通告もなく、祖母の濡れそぼっている肉の裂け目に、いきなり顔を押
し付けていったのだ。
祖母の小さな身体が、子供が引き付けを起こしたようにうち震えていた。
肉襞の間を割って、舌を中に押し込むように差し出すと、祖母はまた大きな声で喘ぎ、全
身を強く震わせてきた。
若い僕の興奮の度合いも、かなりのところまで来ていたので、少々荒っぽい動きで、その
部分に舌を這い廻らせた。
何かを叫んでいるのか、僕に何かを訴えているのか、祖母の高揚した声が間断なく聞こえ
てきていたが、こちらも気持ちを昂らせていたのでよくわからなかった。
僕の下腹部でいきり立っているものの蠢きが、危険区域に迫り、少し怪しくなってきたの
で、顔を祖母から離し、上体を起こして、固く屹立しきった自分のものの先端を、繊毛の下
に当てがった。
祖母の胎内に先端を少し入れただけで、心地のいい圧迫が僕のものを優しく、温かく包み
込んできた。
これこそが至福だと僕は思った。
僕の屹立したものが、祖母の胎内深くに沈めば沈むほどに、例えようのない至福の思いが
強く膨らみ、気持ちの高揚がさらに増幅するのだった。
「き、気持ちいい…ほ、ほんとよ」
僕の腰の律動に合わせるように、祖母は喘ぎながら、あるところで目をしっかりと開け、
僕に訴えるような声で、何度も同じ言葉をいい続けた。
「お、俺もだよ。昭子が一番だ!」
嘘ではない思いを、僕も祖母に真剣な目をしていった。
「こ、このまま、私、死んでもいい!」
そういって僕の身体にしがみつこうとする、祖母の片方の目に、汗の色ではない透き通っ
た小さな水滴が浮かび出て、それが水の筋になって祖母の白い頬を流れ落ちる少し前に、僕
と祖母はほとんど同時に、めくるめくような絶頂の時を迎えていた。
ガラスコップに冷えたミネラルウォーターを入れて、祖母が室に入ってきた時、
「あっ…!」
と僕はあることを思い出し、思わず大きな声を挙げた。
「どうしたの?」
怪訝な顔で僕を見つめてきた祖母に、
「あ、明日ね。あいつ…ほら婆ちゃんの古い友達の姪で、ここにもきたことのある、紀子
がここへやってくるんだよ」
「ああ、あの奇麗で明るいお嬢さん。それがどうしたっていうの?」
「僕がいくら断っても、来るって聞かなかったんだよ」
「あなたの恋人なんでしょ?いいじゃない」
「婆ちゃんは、あいつの口煩さを知らないから、そんなこといえるんだよ」
「ふふ、何だか逆に嬉しそうに見えるわ。でも、私は嬉しい」
「何で?」
「あなたがね、私との関係をきちんと理解して、それで曲がったところにいってないから、
すごく安心してるの。美味しいご馳走つくってやらないと。さ、もう寝ましょ」
僕がこの世で今、一番好きなのは祖母だ。
祖母と孫という肉親的な面でも勿論好きだが、年齢を超越してでも、女性としての祖母が
誰よりも僕は好きだ。
これから先、どうなっていくのかわからないが、多分、一生僕は祖母を好きでいると断言
できる。
では、二番目に好きな人は?と聞かれると少し困るが、ま、今のところは不承不承ながら、
明日、静かなこの村を騒がせに来る、紀子にしといてやろうと決めて、僕も祖母の小さな身
体にしがみつきながら目を閉じた…。
続く
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