暫く歩き目に付いた居酒屋に妻と入って行く。
「いらっしゃーいませー」
元気な若者の声
「お2人様ですか~、靴を脱いでこちらへどうぞ」
私と妻は奥の個室の様な席に通された。
「こちらで宜しいでしょうか?ご注文が決まりましたらそこのボタンでお呼びください」
元気な若者に注文をした後に、今日の感想を聞いてみる。
「どうだった?」
「颯介君の事ですか?」
「ああ」
「年の差がありましたので、若い子に見られたり触られたりするのはやっぱり恥ずかしかったです・・・。」
「でもあんなに喘いでいたじゃないか」
「何回も何回も射精してくれた事を思うと、何だか愛おしくなってしまって・・・。」
やっぱり調教は失敗だった・・・。妻は快感を得てしまっていた・・・。
分かっていた事とはいえ、がっかりだった・・・。
「どうされました?」
「いや何でもないよ」
早々に食事を済ませ店を出ました。
「そう言えば、この近くだったよな?あの変態ゲイママがやっていたスナック」
「そうですね(笑)あのママも面白かったですね」
「久しぶりに行ってみるか~、もうコロナで何年も行ってないしな。お前もそこで良いか?」
「私もママに会いたいので、そこに行きましょう~」
2人で歩き出したのは良いが、裏通りが変わっていてなかなか店を探せないでいました。
「こっちだっけ?」
「いえ、あなた左だと思います。」
「ここは?」
「右かしら?」
「何だか見た記憶がない所に出たぞ・・・」
「いえ、私覚えています。こっちです。」
妻に引っ張られるままに歩いて行く。
「こっちです!こっちですあなた!」
「そんなに引っ張るなよ~本当か?もう潰れているんじゃないのか?」
「ほらここ!」
「マジか!!!看板も電気点いてる!いや~(笑)入ってみるか?」
「はい!」
私は大きく深呼吸をすると、ドアノブを回してみた。
カラーン
「いらっしゃーい!」
「よっ」
「えっ?えっ?村上ちゃん?うそ!村上ちゃん!!!!」
「止めろ!お前くっつくな!止めろお前はゴリラみたいなんだから!コロナ持ってないだろうな!!アホか一回落ち着け!
離れろ!バカお前ゴリラのくせに何泣いてんだよ!!」
「村上ちゃ~ん、うぅぅ・・・会いたかった・・・」
「分かった!分かった!分かったから離れろ!お前嫁も一緒何だぞ!!」
「ウッソー!あら美紀ちゃんもおひさ~」
「バカお前戻ってくんな!美紀にはやけに塩対応じゃねーか!!」
「今まで隠してたけど~~ぉ、美紀ちゃんには1ミリも興味ないからぁ~」
「美紀だって動物には1ミリも興味ねーよ」
「私が興味あるのは~む・ら・か・みちゃん!!!!」
「止めろって!ちょっとは落ち着けよ!!」
このゲイママとのやり取りに他のお客さんも失笑でした。
やっと奥のボックス席に妻と座る。
「美紀さんは何飲む?」
「ビールをお願いします。」
「ダーリンは?」
「俺もビールで」
「えっ?聞こえない~」
「ビールだよ!ビール!!」
「えっ?お前が欲しい?や~だ~村上ちゃんって大胆!そういう所がだ・い・す・き」
カウンターの他のお客さんがゲイママに注文をする。
「ママー日本酒、冷酒で!」
「そこら辺にあるから自分でやって~、私今忙しいから」
「アホかお前!お客さんに失礼だろ!早く行け!」
私はゲイママの首根っこを掴み、席から追い出した。
「もう村上ちゃんったら~、ちょっと待ってて」
「はぁ~疲れた、あのパワー」
「やはり面白い方ですね!あなたの事が大好きで。」
「ゴリラに好かれてもしょうがないだろう~(笑)」
「あなた言い過ぎ(笑)」
ゲイママは他のお客さんをそっちのけで、私の横に座りお酌をしていた。
「はい、ダーリンポッキー~。あ~んして~。」
「お前はアホか、酒のつまみにポッキーって・・・」
「じゃあチョコレートあ~ん」
「どうして甘いものなの?おしんことかないの?そして何この濃い酒、俺ビール頼んだはずがウォッカのロックって・・・喉熱いん
ですけど・・・そして横のお前の顔を見ると悪酔いしそう・・・」
「何?何?口移しで飲まさせて欲しいって(笑)村上ちゃんたらやっだ~~」
そんな事を言いながら飲んでいたら、本当に悪酔いしてしまった・・・。
(ゲイママめ~トイレで吐いちゃってるじゃねーか・・・。)
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