共有ルームに戻った瞳が、衣服を抱えているのに気付いた美紀が、
「あら、黒川さん、その服どうしたの?」
役員達に聞こえるように少し大袈裟に言う。
俊樹の恥態を蔑みの眼差しで見ていた役員達が一斉に瞳の方に視線を移す。
瞳「今、トイレに行ったらね。置いてあったの。」
テーブルの上に持っていた衣服とバッグを広げた。
美紀「置いてあったって、下着もあるじゃないの。」
美紀が、セクシーなレースのTバックを摘んでみせる。
舞原「その服って、田村さんが着てたのじゃない?」
米倉「そう言えばそうだわね。でもどうしてそれがトイレに?」
俊樹を放ったらかしにして、役員達の関心が真由美の服に注がれる。
伊野「じゃあ、今、田村さんは裸って事?」
小池「いくらなんでもそんなはずないでしょ。着替えてるんじゃないの。」
天海「どうして役員会を抜け出してまで着替える必要があるのよ。それも下着まで。」
藤原「この変態に刺激を受けたんじゃないの。」
部屋の中央で四つん這いになっている俊樹を横目で見る。
美紀「そうかもね、これ、ほら、ここ、シミが付いてるわ。」
摘んだショーツを広げて見せる。
由紀子「隣にいる時も、なんか様子がおかしかったわ。」
思い切って、トイレから出た真由美は共有ルームの前まで来ると、中から聞こえてくる役員達の言葉に耳を傾け、瞳によって服が皆んなに晒されている事を悟った。
「入って行くしかないのよ。」
真由美は、自分に言い聞かせるように呟くと大きく深呼吸をしてから、ドアに手をかけた。
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