ガラガラガラ
ドアが開いて瞳が入ってくる。
手にはリードが握られている。
そのリードに引かれて俊樹が四つん這いで入ってきた。
「きゃあ~」
俊樹は、パンティ1枚に覆面という格好だ。おまけに覆面の上からパンティを被っている。
役員の奥様達が、大袈裟に声を上げる。
瞳は、美紀の隣の席につき、俊樹は美紀達のテーブルの前に出された。
四つん這いのまま、顔を上げると、正面の由紀子と目が合った。
覆面をしているので、由紀子からはわからない筈だが、俊樹からは由紀子の軽蔑の眼差しが痛い程突き刺さった。
美紀「皆さん、こんな格好で失礼だと思われてるでしょう。私も、謝罪の場なのできちんとした格好でと言ったのですが、本人から、身分相応の格好でという申し出があったので、このような格好となりました。皆様と同等の立場では無く、最低の立場であるという事を実感する為にも、私も本人の意思を聞き入れる事にしました。充分反省してもらいましょう。」
米倉「そういう事なら一度立ってその格好を皆んなの前で晒してもらいましょうよ。」
藤原「そうね、それがいいわ。ねえ、真田さん。」
あえて由紀子に同意を促す。
由紀子「そうよね。正装をしている私達の前で、自分がどんなに見窄らしいか実感してもらいましょう。」
由紀子は、四つん這いの俊樹を見下ろして発言する。
『あなた、皆さんの前で思いっきり恥をかくといいわ。』
美紀「皆さん、この変質者、何て呼びましょうか。」
舞原「それは、さ…。」
『真田』と言いかけて、由紀子をチラッと見て、
「いえ、ポ、ポチでどうかしら。ほら、首輪だってしてるし、犬扱いでいいんじゃないの。」
伊野「いいんじゃない。」
美紀「じゃあ、ポチ、そこで立って気をつけしなさい。」
美紀に促されゆっくりと俊樹が立ち上がる。両手を脇につけて気をつけの姿勢になると、
小池「まあ、嫌だわ。」
俊樹の股間を指差してあざ笑う。
俊樹の股間は、役員達の蔑みの会話に既に勃起し始めていた。
天海「ほんと、あれ、シミが出来てない?」
俊樹の股間はシミがはっきりとわかるほど滲んでいたが、これは美紀の部屋での瞳に寸止めされた時のものだった。
股間のシミを指摘され、それを隠そうと俊樹に手が動きかけた時、
ゴホンッ
瞳が咳払いをした。
ハッとして俊樹の手が止まる。
『手で隠したりしたら、直ぐに覆面を剥がすわよ。』
美紀の部屋で瞳に言われた事が頭の中に蘇る。
由紀子「まあ、皆んなから軽蔑されて、こんな恥ずかしい姿を見られてるのに興奮するなんて正真正銘の変態だわ。」
由紀子の前では、見せた事のない姿、由紀子は自分の旦那だとは思わずに侮蔑の言葉をかけているんだろうけど、俊樹には面と向かって言われている気持ちになる。
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