土曜日になると、俊樹は、朝早くからゴルフの準備をして玄関で靴を履いていると、
「行ってらっしゃい。」
由紀子も、玄関まで送りにきた。
「ごめん、起こしちゃった?まだ、寝てたらいいのに。あ、ここでいいから。行ってきます。」
玄関の外まで出てこられたら都合が悪いので、由紀子を制して家を出た。
振り返って、由紀子が外に出てこないのを確認してから、隣のインターホンを鳴らした。
ピンポーン
「あら、早いわね。」
インターホン越しに、美紀の声が帰ってきた。
『えっ、言われた通りの時間のはずだけど』
俊樹は、時間を間違えたのかと思って、腕時計に目をやったが、間違ってはいなかった。
「あ、そうだ、先にそこで中に入る準備してて。」
「えっ、そんな、ここで準備なんて。」
俊樹は、美紀の家に入る時は、玄関で首輪をつけられて、美紀が許可した物以外の衣服は許されない事になっている。
家に入る準備とは、美紀から着る物を与えられてない以上、全裸になるという事だった。
早朝とはいえ、誰が来るともわからない廊下で全裸になるのは躊躇われた。
由紀子が、玄関を開ける事だってある。
「どうしたの?できないの。」
美紀は、インターホンのカメラで様子を窺っている。
美紀の、突き放した言い方に恐怖を感じ、
「い、いえ、そういう訳では…。わかりました。」
俊樹は、周りを気にしながらも服を脱いでいく。
「脱ぎはじめたわよ。」
美紀は、由紀子とLINE通話していた。
「玄関開けてやろうかしら。覗き窓からだとちょっと見えないのよね。」
由紀子が、残念そうに話すと、
「こんな感じでどう?」
美紀が、インターホンのカメラに映る俊樹の姿を由紀子に見せた。
「あらま、本当に脱いでるのね。誰か来たら、私も恥ずかしいわ。」
「本人は、興奮してるみたいだけどね。ほら、見て、アソコ勃ってるわよ。入ってきたらお仕置きしておくわね。」
「じゃあ、後ほどよろしくね。」
そう言うと由紀子はLINE通話をきった。
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