その日から、美紀の俊樹に対する調教の様子は由紀子に随時報告された。
ランチでの会話の中や、時には調教中のリアル映像がLINEで送られてくる事もあった。
映像の中の俊樹の表情は、今までに由紀子が見た事も無いもので、今になって初めて俊樹の本性に出会った気持ちになっていた。
そんな時、いつものように美紀からランチの誘いがあった。
「今日は、私の家でランチしましょ。」
いつもは、由紀子の家でランチしてたので、
「あら、うちなら大丈夫よ。どうせ昼間は私一人だし。」
と返事したが、
「たまにはいいじゃない、私だって一人だし、ね。待ってるわね。」
由紀子も、別にどっちでもいいと思っていたので、特に気にする事もなく、
「わかったわ、じゃあ、お昼にお邪魔させて頂くわね。」
と言って、美紀の家に行く事にした。
「まあ、お隣さんだし。」
ピンポーン
「あ、鍵は開いてるから入ってきて。」
インターホン越しに美紀の声が返ってきた。
「お邪魔します。」
由紀子が、ドアを開けて玄関に入ると、下駄箱の上に犬の首輪が置いてあった。
何気なく目をやると『TOSHI』のネームプレートが目に入った。
奥から出迎えに来てくれた美紀が、由紀子の視線に気付き、
「その首輪ね、ご主人が家に来ると、それを着けてるのよ。」
「そ、そうなのね…。」
「さぁ、上がって。」
由紀子をリビングに案内すると、ランチをしながら、早速、俊樹の話になった。
「今週末に臨時の役員会を開こうと思ってるの。それでね、由紀子さんには実家に行ってもらって、ご主人を代理で出席させて欲しいのよ。」
「えっ、あの人が代理出席するの?」
「そうよ、そこで役員の奥様達の前で辱めてあげようと思ってるの。」
「まぁ、奥様達の前で!」
「野球拳でね……。」
俊樹を辱める方法を説明する美紀だが、この時は俊樹が変質者の正体だって事がバレるとは思っても無かった。
ただ、みんなの前で辱めて、俊樹の反応を由紀子に報告しようと思っていた。
それが、あんな事になるとは…。
※元投稿はこちら >>