「田村さん、姿勢を正してください。」
瞳が、両手を胸の前で組んで前屈みになってる真由美に声をかける。(真由美に は命令に聞こえた)
「は、はい。」
真由美は、両手を下ろして胸を張った。
役員達の視線が、真由美の胸に集中する。
『瞳さんから注意(命令)されたから、手を下ろしたのよ。見られたいからなんかじゃ無いわよ。』
真由美は、目を閉じて自分に言い聞かせるが、身体中が熱くなってくるのがわかった。
俊樹は、ワンピース越しではあるが、真由美の胸の突起に興奮していた。
自分が、早々に負けるものだと思っていたので、想定外の出来事に戸惑いも感じていた。
「やっぱり、乳首勃ってるわよ。」
「そうね、あんなにぴったりした服じゃわかっちゃうわよね。」
再び役員達の囁く声が真由美の耳に入る。
その場から逃げ出したい気分にもなったが、心のどこかで見られる喜びを感じ始めていた。
「ギブアップしますか、田村さん。」
瞳が、真由美に訪ねる。
(真由美には、『ギブアップなんてしないわよね』という瞳の心の声が聞こえた)
「い、いえ、ま、まだ。」
ほんのり顔色が赤くなりながら、真由美が答える。
「後2枚だから、次負けたらギブアップよね。」
「そうよね、ワンピース着たままショーツ脱いで終わりよね。」
役員達がヒソヒソと会話している。
「それでは、行きますよ~。や~きゅ~う~……、よよいのよい!」
俊樹も真由美も、お互いの合図を確認すると、
真由美、グー、俊樹、パー
「真田さんの勝ち~。」
瞳が、俊樹側の手を挙げる。
「え~、ああ、どうしよう。」
真由美は、瞳の顔色を伺いながら困った様子をして見せる。
『えっ、勝っちゃった。本当にいいの?』
俊樹は、合図を間違えて美紀が怒っているんじゃないかと思って、恐る恐る美紀の方に視線を向けるも、美紀は、笑顔で楽しんでいる。
『これで、田村さんがギブアップしたら終わってしまうけど…。』
おそらく、ワンピース1枚になって、真由美がギブアップするだろうと思うと、俊樹の中では少し拍子抜けした様な気持ちになりかけていた。
「さあ、田村さん、どちらを脱ぎますか?」
瞳が、真由美に向かって問いかける。
「ショーツでしょ、それでギブアップね。」
役員の中から声がする。
これで誰もがこの対戦も終わりだと思った。
「わ、ワンピースを…。」
俯きながら、小さな声が、真由美の口から発せられた。
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