聞こえてるか聞こえてないか分からない夫への叫びも、声が枯れて途絶えがちになりました。
そんな時です。
周囲の立木の向こうから、ガサガサと音がしました。
人間ではないと直ぐに分かりました。
音は、低い位置を素早く横に移動しているようでした。
野生の動物だと思いますが、それが野犬なのか猪なのかは分かりません。
とても恐ろしく思いました。
その音は何度か繰り返して聞こえましたが、特に大きな音が聞こえた時は、恐怖で失禁してしまいました。
今何時頃なのだろうと時間を知りたいと思いましたが、星の動きを見ても知識が無いので全く分からず、次第に気温が低くなったのも辛く感じてきました。
また木立から大きな音がした時、無理なのが分かっていながら、思わず私は木に登ろうとしたのです。
両手が後ろ手に縛られ、縄が3メートル程しかないのに、登れる筈はありません。
ただ木の幹に身体を押し付けて、必死に足先を木の表皮に掛けようと足掻いただけでした。
その時に、ガサガサとした木の表皮が、寒さで硬くなっている私の乳首を擦りました。
いえ、乳首だけでなく太股の内側も、擦られて痛みを伴いましたが、不思議な性的な刺激を感じたんです。
恐さや寒さを忘れるために、私は自分の身体を木に擦りつけました。
不自由な姿勢ですが、足を大きく広げて、性器を直に木に擦り着けようともしたんです。
もし誰かに見られていたら、色情凶が狂って暴れてるとしか見られないでしょう。
心地よい快感等ではありませんでした。
むしろ痛みを伴いました。
それでも、ただ見えない獣の姿に怯えるよりましでした。
ざらざらした表皮だけでなく、細い枝が折れた後のような尖った部分に、乳首をあてがって刺激したりもしました。
声も出しました。
「痛い。痛い。
私、痛いの..。痛いのよ..」
と気が狂ったような台詞を繰り返しながら、自分で自分を虐め続けたんです。
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