私は自分の身体にあまり自信を持っていません。
それなのに夫はどうやら、私の身体は男にとって魅力がある、俗に言う「そそる身体」だと思ってるようです。
海での一件も、夫は車から降りて海に入った私の跡を、ずっと見守り続けていてくれたそうですが、その時に多くの男性が私の下着姿を目で追い、近くの男にそれを知らせたり、私を指差していやらしげに話をしたりしていたそうです。
「今度、お前の身体を他所の男に見せたい。」
こう言われた時は、あの海の辛い思い出が頭の中で甦り、目の前が真っ暗になりました。
しかし、夫はやると言ったら本当にします。
私が、それとなく止めてくれるように頼んでも、
「心配するな。」
としか答えてくれませんでした。
そして空きも深まった頃、とうとうその日が来たのです。
「明日、一泊で旅館に泊まる。
四人でだ。」
一方的に、そう言われました。
四人って..、私は夫の他に、あと二人の男性からこの見苦し裸を見られるの?
そんな..、嫌だわ..。
私が頬に涙を流してるのに、夫は全く構ってもくれません。
「お前が持って行くのは、下着の着替えと化粧品くらいで良いぞ。
手錠や縄やバイブとかは、俺が持っていく。」と、さも当たり前のように、そう言われたのです。
土曜日の午前中に家を出て、待ち合わせ場所のサービスエリアに着きました。
指定されたカフェの外テーブルには、一組の夫婦らしい二人がいるだけで、男の二人組は見当たりません。
いないわ..。このまま、キャンセルになれば嬉しいんだけど..。
私はそう思ったのですが、夫は夫婦と思われる二人のテーブルに近づいて、挨拶し始めました。
あちらの旦那さんが立って挨拶を返します。
奥さんは、恥ずかし気に顔を伏せました。
二人って、単独男性二人ではなく、ご夫婦だったんです。
立ちすくんでいる私は、戻ってきた夫から手を引かれて、相手のご夫婦の前に連れて行かれました。
「これが妻の小百合です。
おい、こちらが山本さんご夫婦だ。
旦那さんの祐司さん、それと奥さんの奈津子さんだ。
挨拶しなさい。」
もう仕方ありません。
私は、心を落ち着けて、お二人に挨拶しました。
「小百合と申します。よろしくお願いいたします。」
あちらの奥さんも旦那さんから促されて、挨拶しました。
「真由美です。よろしくお願いいたします。」
年齢は40前後、身体はごく普通の主婦と言う感じです。
こんな平凡そうな女性が、男性二人に交ざって、私のいやらしい姿を見て喜ぶんだろんだろうか?
何かの間違いでは..。
私はそう言う思いから解き放たれなかったのですが、夫からの一言で、ようやく納得がいきました。
「今晩は二人並べて縛り、お互いの嫁を比べようではありませんか。
私の嫁も、お宅の奥さんには負けませんよ!」
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