お母さんが言った事が、瞳子に直ぐに理解できた訳ではない。
しかし、瞳子が思春期を迎え、身体も心も大人へと変化し始めると、あの縛られた裸のお母さんの姿を思い出す事が増えた。
普通の思春期の少女は、両親の性交渉をいやらしく不潔なものと考えがちなのだが、瞳子は違ってたようだ。
あの時のお母さん、きれいだったな..。
私ももう少し大人になったら、お母さんみたいにきれいになれるかな..。
基本真面目な性格の瞳子だが、授業中にそんな想像をしてしまったりするのだ。
六年生になって、瞳子は初潮を迎え、胸の隆起も目立つようになった。
まだ痩せてほっそりした体型のままだが、そこに仄かに女の子らしい丸みも感じられるようになる。
そんな瞳子のエッチな想像の中で、あの日のお母さん以外にももう1人、良く登場する人物がいたのだった。
そんな瞳子を、幼なじみの裕太は眩しそうに遠くから見つめていた。
あの瞳子ちゃんが、あんなにきれいになっちゃうんだ。
四年生の時に見た瞳子ちゃんの割れ目ちゃん、きれいだったな。
今はどんなになってるんだろう?
でも、もう見せろって言ったら、変態っ!て言われて、先生に言いつけられるのが落ちだな。
ああ、瞳子ちゃんの割れ目ちゃんだけじゃなくて、あの日に俺から意地悪されて、泣きそうなのになりながら、そして真っ赤になりながら、足を広げてくれたあの顔が見たいな。
女の子が泣きそうなのにエッチなことをしたり、されたりするって、どうしてすごく可愛く感じるんだろう。
俺って、きっと変態なんだな..。
いや、普通の友達としても、今はとっても真面目で成績も良い瞳子ちゃんとは、とても付き合ったりできないよな。
裕太は、自分が瞳子が好きだと言う気持ちを、誰にも言えずに悶々とする生活を続けてたのだった。
二人とも中学生に進学してからの事、裕太が珍しく図書館に入ると、そこに瞳子がいた。
大きな美術関係の本を開いてる。
やっぱり優等生になると、見る本も違うんだ..。
裕太がそう思って離れた机から瞳子の方を見ていると、お手洗いにでも行くのだろうか、瞳子が開いていた本のページに栞を挟み、そのまま席を離れた。
瞳子ちゃん、どんな本を読んでるんだろう?
裕太は好奇心に駆られて、瞳子の居た席に移動すると、栞が挟まったページを開いてみた。
外国の人が昔描いた絵だった。
多分神話の物語を描いたのだろう。
絵の右半分は、海に怪物がいて、それを翼のある馬に乗った若いハンサムな男が退治しようとしている。
怪獣退治か..。
ヒーローがイケメンだから、瞳子ちゃんもこの絵が好きなのかな..?
しかし裕太は、絵の左半分を見た時、心臓がドキンっと激しく動いた。
海の波が打ち寄せる岩場に、とっても若くてきれいな女の子が、真っ裸で鎖で縛られている。
それを遠くで立派な服を来た何人もの人が見守ってる。
女の人は水着も着物も着てないし、両手を鎖で縛られてるからか、手でおっぱいや下のエッチなところも隠していない。
もっともヌードの絵では、下のエッチなところはヘアも描かないのがルールなのだが、裕太にとっては、その絵で縛られてる女の子は、まだ若すぎて下の毛も生えてないんだろうと言う想像してしまった。
なんて可哀想なんだ。
怪獣は、きっとヒーローが退治してくれて助かるんだろうけど、それまで裸のままで波が打ち寄せる所に縛られて、皆から見られてるんだ。
でも、でも、この女の人はきれいだな。
俺がヒーローだったら、助けてあげる代わりに、この空飛ぶ馬で誰も来ない所に連れて行って、色々エッチな事をしちゃうんだけど..。
あっ、もしかしたら瞳子ちゃんは、ヒーローの方じゃなくて、こっちの女の人を見たくてこの本を..。
そこまで考えた時、その瞳子がまた図書館に入ってくるのが見えたので、裕太は元の席に戻った。
自分の席から見てると、瞳子は本のページを捲っていない。
あの女の人が縛られてるページを、うっとりした表情で見続けているのだった。
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