美紀「そ、そうなの!」
驚いてみせる。
美紀「そ、それで、その男の顔はわかるの。」
由紀子「それが、顔はわからないのよ。遠いのと、背中向けてるので。」
美紀は、その言葉を聞いて余裕が出てきた。
美紀「そうなの、わかったわ、私達も裏の通りに向かってみるわ、まだご主人、電話中だから、由紀子さん、しっかりと見張っててもらえるかしら。」
由紀子「わかったわ、ここからなら、よく見えるし、こっちが襲われる心配もないしね。電話、このまま繋げてて良いかしら。」
美紀「ええ、もちろん良いわよ。」
動画を撮るより、こっちの方が面白いと思い、由紀子との電話を繋いだままにしておく。
流石の美紀でも、ここまでの展開は想定外だった。
『面白くなってきたわ。うふふ』
その頃、トシと瞳はまだ電話の最中だった。
「えっ、何?2段目は何が有るって言った?」
相変わらず、瞳が惚けている。
「そうなのね、じゃあ、コカコーラの500mlにするわ。」
散々報告させた挙句、選んだのは一番最初に報告した物だった。
「あ、はい。」
ようやく決まったのが、最初に報告したものだったので落胆気味に返事をする。
10円玉を1枚づつ自販機に投入するも、何枚かは上手く入らずに戻ってくる。
由紀子「飲み物買ってるみたいだわ、お金が上手く入らないみたいだけど。」
美紀に報告が入る。「わかってるわよ」とは言えないので、
美紀「まだ、自販機にいるのね。まだ、ご主人電話中なのよ。」
由紀子「もう、主人ったら。」
半分呆れ気味の由紀子。
ようやく、買う事が出来ると、
「それ、その場で全部飲んでね。」
瞳から指示される。
「は、はい。」
コーラのキャップを開けると、飲み始めるが、炭酸を一気に飲むのはきつい。
周りを気にしながら、飲んでいく。
上の方から、妻の由紀子に見られてるなんて思っても見ないで。
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