「こ、これは…。」
「屋上なのよ、マンションの玄関はロックがかかってるから、ここの住人だと思うのよね。でも、私、女でしょ、なんだか怖くって、真田さんのご主人なら相談に乗って頂けると思って。」
こちらの顔色を伺いながら話している美紀の声など耳に入らないで、スマホの動画を見つめている。
動画の男はスエットを脱ぐとパンティ1枚になり、首輪をつけて四つん這いで屋上の真ん中あたりまで行く。
『そ、そんな、み、見られてたなんて』
頭の中が真っ白になりながら、スマホから目が離れない。
そんな俊樹の様子を内心楽しみながら、
「真田さん、随分とご熱心にご覧になってますね。私の相談に乗って頂けますか?」
美紀の声で我に返り、
「え、あ、はい、も、もちろん。」
自分では平静を装ったつもりだが、美紀の目には明らかに俊樹の動揺が見て取れた。
動画は、男が屋上の真ん中まで進んだところで途切れ、はっきりと顔が映っていなかった事もあり、何とか美紀にバレない様にと頭の中で念じていると、
「まだ、続きがあるの。」
ソファーに座ったまま足を組み、何処か勝ち誇った様に美紀が言うと、再び動画が再生し始める。
ドキドキしながらスマホから目が離せられない俊樹、そんな俊樹の様子をニヤつきながら見ている美紀。
「あ、ああ、…。」
俊樹が声を上げた時、動画には、四つん這いで片足を上げながらオシッコをしている男の顔がはっきりと映し出されていた。
「貴方ですよね、ト・シ・キさん。」
美紀がソファーから立ち上がり、俊樹の耳元で囁いた。
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