「ここで待ってて。」
瞳が、玄関の鍵を開けて中に入ろうとすると、
「私もちょっとお邪魔するわ。」
美紀が一緒に中に入ってきた。
「トシは、そこで待ってて!」
そういうと、トシを廊下に残し、玄関のドアを閉めた。
トシは、1人全裸で取り残され一気に不安になった。隠れる所も見当たらない。
いきなり隣の玄関のドアが開く事だってあるだろう。
1人で露出をしていた時は、それがドキドキして興奮していたが、今は2人がいない心細さの方が勝っていた。
「ふふふ、しばらく放っておこうか。」
玄関の覗き窓から外の様子を見ながら、美紀が瞳に言った。
「そうね、お茶入れましょうか。」
瞳が奥に入っていった。
2人は、リビングでお茶を飲みながら、
美紀「それでね、トシには恥ずかしい思いをいっぱいさせたいのよ。本人もそれを望んでいるしね。」
瞳「本当なの?今でも信じられないんだけど、エレベーターであった時の真田さんを思い浮かべちゃって。」
美紀「でも、さっきも勃起させてたでしょ。ギャップがある人の方が面白いでしょ。」
瞳「それは、私も思うけど。私の言う通りに出来るって思うとこっちも興奮するしね。」
美紀「そうでしょ、私、瞳さんには十分にその気があると思ってるのよ。」
瞳「もう、美紀さんったら。」
美紀「でもね、通報沙汰になったりしたら嫌でしょ、だから2人でその辺は用心して、本人には極限を味わわせてあげたいのよね。」
瞳「美紀さんのSって、相手思いなんですね。本当はMだったりして。」
美紀「Sってね、Mの気持ちがわからなとただの自己満足なのよ。それじゃ、長続きしないの。」
瞳「へぇ~、勉強になるわ。」
美紀「あ、いけないいけない、すっかり話しこんじゃったわね。」
瞳「本当だ。大丈夫かしら。じゃあ、例の物持って来るわね。」
瞳は洗濯機に入れていた昼間穿いていたショーツを手にすると、玄関に戻ってきた。
2人で玄関を開けると、
「お待たせ。誰かきた?」
美紀が、身を屈めて小さくなっていたトシに声をかけた。
「い、いえ、だ、誰も。」
「そう、それは残念だったわね。」
「はい、これ穿いてね。洗ってないわよ。」
瞳は、手に持っていたショーツをトシに渡した。
「あ、はい。」
トシは、受け取ると、一度鼻に押し当てて深呼吸をした。
すぅ~。
鼻で息を吸い込んでから、足を通していった。
『ふふふ、私の匂いはどう?』
瞳の表情が緩んだ。
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