俊樹は、由紀子の暖かい言葉を背中で感じながらも、玄関を出ると、美紀の部屋のインターホンを押した。
「鍵は開いてるから、入って来て。」
インターホン越しに美紀の声が帰ってきた。
玄関に入ると、お客らしいヒールが揃えてあった。
勝手に上がって行く事は出来ないので、ドアを閉めてその場にいると、美紀が姿を現した。その後から、瞳が続いて現れた。
「瞳さん(呼び方が『黒川さん』から『瞳さん』に変わっていた)、さっき話した通りに(何やら二人で話してた様だ)、真田さんって私のペットなのよ。(瞳も驚く様子もなく)今はね、『真田さん』なんだけどね、こうすると(手に持っていた首輪を俊樹の首に巻き付ける)『トシ』に変わるのよ。」
首輪を巻かれた俊樹は、その場で服を脱ぎ始める。全ての衣服を脱ぎ去ると、正座をして両手を床に付けた。
頭を上げて、美紀を見上げると、
「美紀様、本日もよろしくお願い致します。」
そういうと、頭を下げて床に平伏した。
美紀は、トシを見下ろして、
「あら、私だけじゃないでしょ。」
瞳を前に引き寄せた。
「も、申し訳ございません。瞳様、今後共、よろしくお願い致します。」
再び挨拶をした。
「何だか、ゾクゾクするわね。」
瞳も、トシを見下ろす。
「首輪をするとね、私の許可した物以外を身に付ける事は出来ないの。トシはね、ショーツが好きなので、いつも私のショーツを穿かせてるんだけどね、今日は、瞳さんのを穿かそうか。昼間のやつ。」
「えっ、あれ、まだ洗ってないわよ。」
「その方がいいのよ、トシには。ねぇ、トシ!」
「は、はい、嬉しいです。」
「まぁ、本当に変態なのね。」
瞳も呆れた様子。
「じゃあ、瞳さん家に行きましょ。」
「えっ、私が取ってくるんじゃないの?」
「もちろんよ。ご主人、まだ帰ってこないんでしょ。」
「え、ええ、会社の人と飲むって言ってたから、まだ帰ってこないと思うけど。で、でも、真田さん、い、いや、トシって裸じゃ…。」
「そうよ。トシ、いいわよね。」
「は、はい。」
「じゃあ、行きましょ。」
まずは、美紀が玄関のドアを開けて外に出た。
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