「な、何を言ってるんですか。何かの間違いでしょ。」
動揺しながらも、声が裏返る。
「間違いなんかじゃありません。はっきり見たんです。」
今度は、瞳の声が裏返る。
「本当に、真田さんだったの。」
美紀が宥めるように聞くと、
「はい、はっきりとこの目で見ました。」
瞳も少し強気になってきている。
「見たって言ってもねぇ、何か証拠になるものはないの?真田さんだって証拠がないと怒るわよ。」
「しょ、証拠って、それは…。」
覗き窓から覗いていただけなので、見せられる証拠はない。
「見たんでしょ、はっきりとその目で。」
美紀が瞳の目を指差す。
瞳が目を瞑って、何かを思い出そうとしている。
「あっ!」
何か思い出した様な瞳の態度に、美紀が、
「何か思い出した?」
「え、ええ。」
俊樹は美紀が何を言い出すのかハラハラしながら二人の会話を聞いている。
「何?」
「そ、それが。」
瞳の顔が赤くなっていく。
「私に言って。」
片手を耳に当てて、耳打ちする様な仕草をする。
「あのね、…。」
瞳が、片手を口に当てて、美紀に耳打ちする。
「まあ、そうなの!」
少し大袈裟に美紀が驚く。
そして、俊樹に向かって、
「あのね、真田さん、その変質者のあそこの先にホクロがあったんですって。」
「えっ、ほ、ホクロが。あ、あそこの先って。」
「ちょっと、言いにくいけどね。おちんちん。」
瞳は、顔を真っ赤にして俯いている。
「真田さんも潔白を証明したいなら、ここで見せてくださらない?」
「えっ、い、今、ここで。」
美紀の責めが始まったと思った。当然、断る事などできない。
「そ、そうよ。今、ここで。潔白だったら瞳さんに謝ってもらいましょうよ。」
美紀の目は『脱ぎなさい』って言っている。
「わ、わかりました。」
その場で立ち上がり、ズボンのベルトに手をかける。
「黒川さん、よく見てね。」
美紀が、瞳を正面を向かせニヤついている。
ズボンのベルトが緩み、足元にずり落ちると、
「あっ、このショーツ!」
瞳の目が大きく開く。
「まあ、こんなの履いてるの!」
自分のショーツなのに、美紀が呆れてみせる。
「ああ。」
ショーツ姿を二人の女性の前で晒して、両手で股間を覆ってしまう。
「昨日も、このショーツだったわ。」
瞳がショーツを指差して、美紀を見る。
「まあ、もう決まりじゃないの。じゃあ、きっとホクロもあるわね。さあ、それも脱いで!」
完全に優位に立った口調に変わる。
「ああ。」
観念した様子で、ショーツをずらした。
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