「こんなところでパンティ一枚なんて、ドキドキするな。」
もし、誰かに見つかってしまったらマンションにいられなくなるというリスクとの背中合わせが異様に興奮を掻き立てる。
更に、持ってきた袋から犬の首輪を取り出すと、自分の首に巻き付ける。
俊樹には、犬の様に扱われたいというペット願望があり、一人でホームセンターに行き、首輪とリードを購入し、由紀子に見つからない様に隠し持っていた。
「あそこまで行ってみるかな。」
屋上の真ん中辺りまで、犬の様に四つん這いになり進んでいく。
真ん中まで来ると、周りに遮るものもなく、開放された気持ちと、自分の変態的な行為とに酔いしれていく。
夜風が肌に直接触れ、屋上のヒンヤリとしたコンクリートに手足を付けているという事もあり、尿意をもよおしてくる。すっかり犬の気分になり、片足を上げてお腹に力を入れる。すると、チョロ、チョロとオシッコがで始め、次第にジャー、ジャーと勢い良くなってきた。
「ああ、こんなところでオシッコするなんて」
膝下に水溜りができていくのを、恍惚とした表情で眺めていた。
「えっ、うそでしょ、なに、あの格好」
俊樹の姿を探していた美紀の目に信じられない光景が飛び込んでくる。
思わず声を出しそうになったが、押し殺し、
「あの、いつもは紳士的なご主人が、こんな事してるなんて」
そう思いながら、見回りの時は何かあれば証拠を押さえる為に持っているスマホで動画を撮り始める。
夜中でも屋上には灯りがともっており、パンティ姿の男がいるという事ははっきりとわかる。
「あら、真ん中の方へ進んでいくわ」
こちらの事は気づく様子もなく、少し大胆になり、俊樹の姿がよく見える方へ移動していく。
「ま、まぁ、な、なに、あんな事して、ま、まさか!」
真ん中まで行ったかと思うと片足を上げたのを見て、
「お、オシッコしてるぅ…」
しっかりと一部始終を動画に収めると、その場で確認してみる。
「最近のスマホはカメラも高感度ね」
はっきりと俊樹とわかる映像になっていた。
「うふふふ、いいものが撮れたわ」
恍惚とした表情で浸っている俊樹を屋上に残し、自分の部屋に降りて行った。
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