「たくさん出たわね。由紀子さんとはしてないの。」
美紀が手のひらにべっとりとついたザーメンを見せながら耳元で囁く。
「あなた!」
電話の向こうで由紀子がイラついている。
「ご、ごめんごめん。夕べ遅かったから、ちょっと眠気がして。あ、そ、それで、明日帰ってくるんだね。」
美紀の吐息に必死で我慢しながら、なんとか由紀子の話に合わせる。
由紀子も話し出すと止まらなくて、普段なら眠気を誘うというのもまんざら嘘ではなかった。
今日も1時間近く電話は続いていた。
美紀の悪戯をそれだけ受けていたという事でもある。
「どうせ、私が居ないからと思って羽根を伸ばしてたんでしょ。」
自分でも話し込んでるのを感じたのか、
「あら、もうこんな時間、夕飯の支度をしないと。じゃあ、明日、帰るわね。」
そう言うと、こちらの返事も聞かずに電話を切った。
「由紀子さん、明日帰ってくるの。」
美紀が由紀子との会話に耳を傾けていて、手についたザーメンをティッシュで拭いながら聞いてきた。
「はい、母親も元気になったので帰ってくるみたいです。」
「由紀子さんと話しながら逝っちゃうなんてね。どうだった?」
「なんとかバレない様にと、声を堪えるので必死でした。」
「あんなにたくさん出して、気持ちよかったでしょ。」
「は、はい…。」
由紀子に隠れて美紀に扱かれていると言う背徳感が更に気持ちを昂らせていた。
「今夜は、まだ一人と言うことよね、ふふふ。」
何やら意味ありげな美紀の表情に少し不安になる。
「また、夜にお邪魔するわ。あ、私が来るまではその格好のままよ。いいわね。言い付けを破るとどうなるかわかってるわよね。」
「えっ、こ、この格好って…。パンティ1枚のまま…。」
「首輪も外しちゃダメよ。これは外してあげる。」
美紀はリードを首輪から外して、それを持ったまま部屋を出て行った。
一人でリビングに取り残され、あらためて自分の格好を見てみると少し惨めな気持ちになった。
美紀が出て行って見られてる訳ではないので、服を着ようと思えば着れる。
玄関の鍵を掛けておけば、美紀がきた時に服を脱いで出迎えればそれでいい訳だ。
だが、何故か服を着る気持ちにはなれなかった。
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