俊樹は、近くのコンビニで弁当を買って、家に戻るところだった
マンションに入ると、エレベーターが閉まりかけていたので、慌てて走り寄り、ボタンを押した。
かろうじて間に合った様で、閉まりかけた扉が開き始めた。
『よかった。間に合った。』
と思った途端に、女性の悲鳴が聞こえた。
ビクッ、
「えっ、なに!」
俊樹も、なにが起きたかわからなかったが、エレベーターの中をみると、女性がかがみ込んでいた。
「す、すみません。驚かせちゃいましたか?」
俊樹は、エレベーターの中に入ると、弁当の袋を横に置いて、床に転がるペットボトルを拾い上げ、かがみ込む女性に声をかけた。
真由美は、まだ心臓がドキドキしている中、声がする方に顔を向けた。
「さ、真田さん。」
エレベーターでよく挨拶をかわす俊樹が、そこに立っていた。
「あ、田村さん。」
俊樹も、女性が真由美だと分かった。
真由美は、両手で裾を直しながら立ち上がると、
「す、すみませんでした。大きな声出しちゃって。」
「い、いえ、こちらこそ、驚かせたみたいですみません。」
俊樹は、拾い上げたペットボトルを真由美に渡した時に、あらためて見る真由美の姿にドキッとした。
あまりジロジロ見るのも変に思われたら困るので、横に置いていた弁当の袋を手にすると、エレベーターのボタンを押そうとして真由美に背を向けた。
「あれ、田村さん、7階ですよね。」
「6階」のボタンが押されてた事を不思議に思って真由美に聞くと、
「あ、両手が塞がってたんで間違えちゃったかな。7階お願いします。」
真由美の声が、背中越しに聞こえる。
「そうでしたか。」
俊樹は、疑う様子もなく、「7階」のボタンを押した。
俊樹は、扉に向かって、背中に真由美を意識しながら、
『いつもと感じが違うよな。いつもは清楚な感じだったんだけどな。でも、凄いな。』
俊樹は、振り向きたい気持ちを抑えて扉に向かっていた。
(俊樹は真由美がノーパンだとは気付いていなかったが、体にフィットしたワンピース姿だけでも十分に刺激的だった。)
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