漸く取り出し口からペットボトルを取り出したが、片手で持ちきれないので、両手に持ち、腰を伸ばした。
体にフィットしたワンピースなので、裾は捲れ上がったままになっている。
『ああん、どうしよう。手が使えないわ。』
その場で飛んでみたりしたが、真由美のナイスボディが災いして、すんなりと裾は下がってこなかった。
『このまま行ってみようかな。』
来る時に、誰とも出会わなかった事が、真由美の気持ちを大胆にしていた。
真由美は、マンションの裏口から入り、誰もいないのを確認すると、エレベーターに乗り込む。
「7階」のボタンを押して、扉が閉まりかけた時だった。
「あ、ちょ、ちょっと待ってください。」
その声が聞こえたかと思うと、閉まりかけた扉が再び開いていく。
「えっ、なに!どうしたの。やだ。どうしよう。」
ワンピースの裾は捲れ上がったままで、直す時間もない。
真由美は、少しパニック状態になった。
扉が開くと、そこには俊樹が立っていた。
「きゃぁ!」
真由美は、思わず両手に持っていたペットボトルを落としてしまい、その場にかがみ込んでしまう。
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