「田村さん、来るかしら。」
美紀から連絡をもらった瞳が、既に来ていてリビングで会話をしていた。
「瞳さん、どう思う?私は、来ると思ってるんだけど。」
「でも、今まで、ランチなんてした事ないんでしょ。急に誘われて来るかしら。」
「それでね、昨日のワンピース着て来てって言ったのよ。」
「えっ、ワンピースを。」
「そうよ。戸惑ってたけどね。来るわよ、きっと。うふふふ。」
何かを期待してる様な微笑みだった。
ピンポーン
「ほら、来たわよ。」
美紀は、リングのソファーに座ってる瞳に言うと、
「は~い。今、開けますね。」
玄関に向かって行った。
玄関を開けると、
「いらっしゃい。さあ、中に入って。」
「あ、こ、こんにちは、せっかくなので、お言葉に甘えて来ました。」
「黒川さんも、もう来てるのよ。」
真由美を中に招き入れると、真由美の後ろに周りこみ背中を押す様にリビングへと案内する。
『ふふふ、まさか、そのままの格好で来るなんて、思った以上だわ。』
美紀は、後ろから真由美のワンピースに下着のラインがない事を見抜いていた。
「黒川さん、田村さん来たわよ。」
リビングに入った真由美の後ろから、美紀が言いながら、瞳に分るようにウインクをした。
「さあさ、黒川さんの横に座って、ピザだけどランチしましょ。」
テーブルにデリバリーのピザと飲み物が置かれている。
瞳と真由美が並んで座って、向かいに美紀が座った。
「あ、あの~、私、昨日、夜にゴミを出してしまって。」
真由美が、気まずそうに気になってた事を話し始めると、
「私も、よくやるのよ。朝だと忙しくってね。わかるわよ、その気持ち。」
瞳が、悪びた風でもなく同調してきた。」
「えっ、その事で、呼び出されたんじゃないの?」
真由美が、面食らった感じでいると、
「そんな、学校じゃないんだから、呼び出しなんてしないわよ。」
美紀が、ピザをつまみながら応えた。
「そ、そうだったの。」
真由美は、ホッとするも、じゃあ、どうして誘ってくれたんだろうという新たな疑問が湧いてきた。
※元投稿はこちら >>