殿様、ドライ、はる、そして多分フィンフの最後の日も暮れようもしていた。
ルーマーは将校は女性幕僚のマレンだけ、あと護衛として衛兵一個小隊を連れて乗り込んできた。
テーブルに着いたルーマーとマレンに、ドライとフィンフが飲み物を供した。
まだルーマーは、殿様があの小娘の奴隷を生きたまま料理するのは、冗談だと思っていた。
それが、ドライとフィンフが一度引き下がり、やがて全裸のはるをワゴンに乗せて運んだきたのを見て、「まさか..」と言う気分になってきた。
はるはワゴンの上で正座し、真っ直ぐ前を向いている。
胸も下も、手で隠したりしていない。
「本当に、まだ子供だ..。
確かに顔立ちもきりりとして知的だし、痩せてるがそれなりに美しくもある。
しかし、こんな子供を全裸で宴会の見せ物とするのは、少し悪趣味ではないか..。」
そう思ったくらいだった。
ところが、はるを乗せたワゴンがルーマーの正面に来ると、はるはワゴンの上からルーマーに深々と頭を下げ、
「これより死にゆく家畜より、お客様にご挨拶を捧げます。
ご覧の通り、見た目もみすぼらしく、味もお客様の舌には合わないとは思いますが、ご容赦くださいますよう..」
と言うと、自分でワゴンから降り、テーブルから数メートル離れた調理用の台へと上がった。
はるを調理する台は、地面に水平ではなく、約30度の角度で傾いていた。
そこにはるが横たわると、はるの両手足がドライとフィンフから、大の字の形にベルトで固定された。
固定しながらドライとフィンフが、本当に小さな、はるにしか聞こえない声ではるに言った。
「手足を縛るのを赦して欲しい。
そなたが、苦しみ大き死に望んで、暴れたり見苦しいこと等絶対にしないと強い覚悟をしていることは、私達も十分分かっている。
しかし、体内に刃物が入ると、それが主要な神経に触って、はる自身の意志に関わりなく足や手が激しく動くことあるも有るのじゃ。
そうなっては、はる自身も恥ずかしかろうし、殿様も恥を掻きかねない。
許せ。」
はるは、自分の命が消える最後の時まで面倒を見てくれる二人に、感謝の気持ちしかなかった。
ドライが殿様の方を見た。
殿様が右手の上げた。
料理開始の合図だ。
ドライの右手に、細く長く先の尖った、日本で言えば刺身包丁のような薄く鋭利な刃物が握られた。
その先端が、はるの右側のほとんど肌と色の変わらない薄いピンクの乳輪に当てられ、左手がその乳首を摘まんで引っ張った。
はる
続いて左側。
同じように薄い刃物で、すっと撫でられたかと思ったら、もう半分は切断されていた。
さらに刃体は前後に動かされ、はるの両方の乳首は、はるの身体から切り離された。
ルーマーと衛兵達が、「えっ?」と思う暇もなかった。
切り取った二つの乳首を、ドライが手際よく包丁で捌いた。
流水に着けて血抜きし、極短時間だが切断面の方を焼き、柑橘系の酢で出来たドレッシングがが添えられ、最初の料理、その日の主賓の前へと運ばれた。
※元投稿はこちら >>