『こんな日だからな』
2両目には2人しか乗っていない。
織田は1両目に移った。
「あれ。織田さん」
「あっ。田辺さんこんばんは」
「今日はダメですよ」
「こんな日だからね」
「織田さん知ってる?」
「何ですか?」
「ツルマン見せてる娘」
「ああ。雪ちゃんのこと?」
「雪ちゃん?」
「あっちのホームのトイレに入ったきり出てこなかった子でしょ」
「知ってるの?」
「私の奴隷だよ」
「奴隷?」
「連れてこようか?様子を見にきたんだよ」
「乗ってるの?」
「じゃあ他の奴にも知らせてくるか」
田辺含めて4人がいた。ここに乗ってる男達は痴漢目的ばかりで分かりやすい。
織田は2番ドアの四方の2人掛け対面椅子にそれぞれ座らせると待機させた。
雪菜は先頭車両に連れて行ってくれる期待から媚薬ドリンクを飲んだ。
「雪ちゃん行こうか」
「うん」
2号車から先頭車両に移動する前に電車は動き出した。
「この先徐行運転でまいります」
車内放送が流れる。
先頭車両の3番ドアの前で立ち止まった。
「じゃあ、私は1番ドアと2番ドアの間のボックス席にいるから、さっき話したとおり行動するんだぞ」
「はい」
織田は雪菜からカバンを預かるとボックス席に向かった。
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