明るい朝日が差す山の頂上で、裕太と咲枝は全裸で、1.5メートルほどの距離で向かい合い、倒れた枯れ草の上に座った。
裕太は地面に尻を着け、両足を広げて曲げ、右手で自分の一物を握りしめた。
そんな裕太の姿を見ながら、咲枝は足を横に崩した横座りをしている。
ここまでお互いに全裸を見合ったのだが、このように改めてじっと見られるのは、やはり思春期の少女には恥ずかしい。
咲枝は、無意識に両手で胸を隠している自分に気がついた。
だめよ!裕ちゃんに見てもらわなくては。
咲枝は両手を胸から外すと、両手を背中に回した。
裕太は、そんな可憐な恋人の裸体を見ながら、右手で自分の一物を擦った。
二柱の神様、それと咲ちゃん自身から、見られながらのオナニー。
男の子でも、やはり恥ずかしい。
しかし、ここで咲枝への憧れを、中途半端にしたくは無かった。
咲枝も男の子のオナニーなんて、見るのは初めての筈だ。
気持ち悪いと思ってるかもしれない。
でも、じっと真剣に見てくれてる。
咲ちゃん、好きだ!
口で言う代わりに、その気持ちを裕太はオナニーに込めて擦った。
ああ、咲ちゃんの細い身体が、なんてきれいなんだ。
しかし、自分の家で咲枝の裸体を思い浮かべてした時と違い、緊張のせいかなかなか逝けない。
咲枝も、切な毛な表情で右手を動かす裕太の姿に、感激していた。
想像していた男の子のオナニーのイメージより、ずっといやらしさは感じなかった。
自分を一心に見ながらオナニーする裕太が、堪らなく愛しく思えた。
その裕太の表情が、何か焦ったような感じがする。
私の裸じゃ、上手く逝かないんだろうか?
そう言えば小学生の時は、割れ目を見てもらったんだった。
あの時と違って、私の割れ目は発毛もしてるし、中も変な形になってる。
見られるの、恥ずかしい。
でも、裕ちゃん。見たいんだうな...。
「割れ目、見せるね...」
咲枝はそう言うと、横座りしていた足を前に伸ばした。
これから、その二本の足を広げるつもりだった。
その途端、急に裕太が、
「咲ちゃん!」
と小さな声で言うと同時に、一物から白い物がビュッビュッと噴き出した。
その一部は、離れているにも関わらず、咲枝の伸ばしかけた足にも掛かった。
これが、男の子の射精...?
咲枝は驚いて固まったが、反対に射精した裕太は、ガクッと肩の力が抜け全身が脱力した。
咲枝が自分の足に掛かった精液を、そっと指で掬ってみた。
白い水のようにサラサラしているのかと思っていたが、粘りがあるし、かなり強い匂いもした。
これが、私の膣に入ってきたら..、裕ちゃんの赤ちゃんが出来るの..?
性的な興奮と言うより、神秘的な体験をしたような気持ちだった。
鎮守の神様が声を出した。
「裕太。
そなた、咲枝のつべを見て逝ったのか?」
えっ、私、まだ足を広げてなかった筈..。
咲枝が思っていたら、裕太が返事をした。
「咲ちゃんの割れ目、まだ見えてなかった。
でも、咲ちゃんが僕の為に、恥ずかしいところを見せてくれるって思った途端に..。」
「どうしたのだ?」
「咲ちゃんの心が嬉しくて、ますます可愛く感じちゃって..。」
「よい!
おぬし達は、良き経験をした。
実際に見るいやらしい光景や、実際に触れる刺激より、お互いを思いやる心が嬉しいと良く分かったであろう。」
裕太は、何時にも増して、真面目な表情となって鎮守の神様の言葉を噛み締めた。
咲枝も感激して、女の子らしく涙を流してしまった。
数分後、女神から
「早や、時刻は過ぎ、夜が明けました。
子供らを早く家へ..」
と言う言葉に、鎮守の神様は二人を立たせ、山から降りた。
「裕太の服は、わが部下が咲枝のと同じ所に持って行っております。
早う、あの祠へ。」
女神の言葉を信じて、祠にたどり着くと、確かに咲枝の服と裕太の服が並べて置かれていた。
二人は一緒に水に浸かり、身体を手拭いて拭きあげると、急いで服を着た。
すると、それまで見守ってくれていた二柱の神様は、まだ谷間に残る霧の中に紛れたと思うと消えてしまった。
霧の中から、
「二人をいつも見守っておるぞ!」
と鎮守の神様の声だけが聞こえた。
裕太が咲枝の手を引いて谷間の道を下りて行くと、農道との三差路のところで軽四トラックに出会った。
政雄が運転していて、助手席には佳苗が座っている。
「おや、まだ6時前なのに、二人ともどうした?」
とりあえず「お早うございます」の挨拶は言ったものの、子供達は恥ずかしくて何も言えなかった。
すると政雄の方から、
「さては、二人がもっと仲良くなるようにって、神様の田んぼで麦踏みしてきたな!」
と言った。
「あの、えっと..、そうです。
麦踏みのこと、知ってるんですか?」
裕太はしどろもどろに答えた。
政雄は笑いながら、
「昔から言われてるから知ってるよ。
田植えや稲刈りしながらの願掛けは、大人がするけど、麦踏みは子供の願掛け、と決まってるからな。」
裕太と咲枝は、顔が真っ赤になった。
神様の事は信じてもらえないだろうけど、二人とも裸になったことが、ばれているのでは..。
しかし政雄は
「二人で朝、暗いうちに手を繋いで麦踏みすると、将来絶対結ばれる、って呪いだ。
これまで、村の中の幼なじみ同士が結婚したの組は、ほとんどがお前たち位の時に、この呪いしてるんだぞ。」
どうやら、昔からの伝えでは、神様が導いてくれて、お互いの裸や性の秘密を教えてくれる、と言うのでは無いようだ。
二人はホッとした。
「二人とも、荷台に乗って。
家まで送っていくよ。」
二人が家の近くまで乗せてもらい、トラックから下りる時に、裕太が政雄に言った。
「あの、僕達が麦踏みの呪いしたってことは..」
「わかってる!人に言うほど野暮じゃないよ。」
そう言って二人と別れた政雄と佳苗は、またトラックで谷間の道を登って行った。
祠の所には、神様の装束を脱いだ秀人と美鈴が待っていた。
「お疲れさん。二人はどうだった?
鎮守の神様とそのお妃様。」
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