翌朝、まだ真っ暗な中で、咲枝が家の塀の裏口から出ると、そこにお神楽に似た衣装を身につけた神様が待っていてくれた。
谷に沿っての山道を、星明かりだけで歩いて登るのは大変だが、咲枝にとってはそれも修行のような気がしたので嫌ではなかった。
冷たい空気も、歩いてるうちに気にならなくなった。
神様の田んぼ、今は麦畑だが、その手前には谷川の流れが緩くなる淵があり、ちょっとした空地に祠がある。
去年の春に集落にお嫁に来た佳苗さんが、ここで神様にお祈りして田植えをしてくれたから、お蔭で秋は豊作だった。
佳苗さん、おじさんのトラックに裸で乗せられて帰ってきたけど、大人でも恥ずかしかっだろうな。
でも、とってもきれいだった。
私も、これから佳苗さんと同じようにして、神様にご奉仕するんだわ。
そう考えると、咲枝はこれから裸になるのも、そんなに辛いことでは無くなってきた。
「ここで着ている物を脱いで、祠の軒下に置いておけ。」
咲枝は素直に、着ていた物を全て脱いだ。
脱いだ衣類をちゃんと畳むのが、咲枝の育ちの良さを表していた。
全裸になって、神様の前に胸と下を手で隠して立った。
神様からは一度全てを見られてるけど、やはり隠したくなるのが思春期の少女らしい羞恥心だろう。
「秋の祭りの時、水で御祓したのは辛かったか?」
ああ、やはりここでも、水に浸って身を浄めるんだ。
賢い咲枝は、自分で、
「御祓します。」
と言うと、足をそっと冷たい水に浸けた。
きっとすごく冷たいだろう。
それに、真っ暗な水に身体を浸けるのも怖い。
いや、裕ちゃんも、私を助けようと冷たい川を泳いで来てくれたんだ。
私は神様が見守ってくださってるから、大丈夫。
咲枝はそう思いながら、足を浸け、へその深さまで進み、そこでしゃがんで首まで浸かった。
水は冷たく、自然に身体がガクガクと震えた。
それでも汚れを落とそうと、咲枝は自分の汚れてる部分、主に股間を水中で洗った。
「本当におぬしは、真っ直ぐな女童じゃのう!」
見守ってくれていた神様が、呆れたのか誉めてくれたのか、声を掛けて上がるように言ってくれた。
上がるとまた、風が冷たかった。
それが、急いで手拭いで全身を拭いて水気を取ったら、何故か全身がとても温かくなった気がした。
また神様の後をついて、麦畑に着いた。
時刻はやっと周囲が明るくなりかけた頃だ。
辺りは真っ白な霧に包まれている。
咲枝は神様が用意してくれていた藁草履を履いただけの全裸で、麦畑を外から一度拝んだ。
麦畑の土は、霜柱になっている所もあった。
咲枝は、両親から教わったように、麦植わっている列に対して横向きになって、踏み始めようとした。
その時、霧の向こうから別の足音、いや向こうから麦踏みをしながら近づく音がした。
反射的に、咲枝は両手で胸と下を隠す。
神様は音に気づくと、
「心配ない。わしの家来どもじゃ。」
と落ち着いて言った。
しかし、咲枝にとっては、神様以外に裸を見せるとは思っていなかった。
狼狽えていると、霧の中から人影が表れた。
1人は女だが、神様と同じように、お神楽に似た衣装を身につけ、やはりお神楽の女の面を着けている。
女神のようだ。
「お言い付けのとおり、麦踏みをさせております。」
女神は鎮守の神様にそう言った。
女神の脇に、やや背が低い誰か人間のようなシルエットが見える。
えっ、あちらも子供?
私みたいに?
咲枝は、あちらに人間がいる、と感じた途端、
それまで強かった心が、羞恥心で一気に折れ萎んだ。
両手で身体を抱いて、その場にしゃがみ込んだのだ。
「咲ちゃん?」
霧の中から、声がした。
聞き覚えのある、とっても懐かしくて、大好きな声!
「裕ちゃん?」
咲枝も聞き返した。
「そうだよ。僕だよ!」
「ああ、裕ちゃんなんだ!
本当に裕ちゃんなんだ!」
しゃがみ込んでた咲枝は、立ち上がると駆け出して、向こうの子供のシルエットに飛び付いた。
暖かくて、ほっとする匂い!
間違いなく裕太だった。
裕太も驚いた。
以前会った女の神様から、
咲枝との仲をはっきりさせたくないか?
と言われて、
したい!
と答えたら、私と共に麦踏みに行くように、と言われたのだ。
裕太は咲枝とは違う道で神様の田んぼに行き、やはり冷たい水で御祓をし、そこからここまでは全裸で来た。
麦畑の向こうに誰かいる、と感じたけど、女神様が、鎮守の神様だから大丈夫、と言うから麦踏みを始めた。
そして、目の前に、自分の一番大切な女の子が全裸でうずくまっているのを見つけたのだった。
裕太に抱きついて、咲枝は泣き始めた。
恥ずかしい、と言う気持ちはあったかもしれない。
しかし、嫌だから泣くのではなく、感激で泣いてるのだ。
裕太は泣きはしなかったが、すごく感激してのは同じだ。
咲ちゃんが、僕との愛を深めたいと願って、女の子なのに僕と同じ寒くて冷たい修行をしてくれた。
それに、咲ちゃんは女の子だ。
夜とは言え、家から離れたこんな所で真っ裸なんて..。
それだけ、僕のことを愛してくれてるんだ。
全裸で抱き合った二人は、ごく自然に唇が触れあった。
強く抱き締めあって、お互いの温もりを感じながらのファーストキスだった。
不器用なキスだが、お互いの唇の柔らかさ、温かさ、唾液の甘さを感じられた。
しばらくすると、裕太は少し困ってきた。
下半身の一物が、硬くなっている。
固く抱き合っているから、当然咲枝の柔らかいお腹に当たってしまった。
咲枝も同じく、困った状態になっていた。
乳首がこれまで無かったほど硬くなり、しかも敏感になっている。
それが裕太の温かい肌で擦れると、時には痛みが、時には蕩けそうな快感が乳首から下腹の奥、子宮のある所でだろうか、そこに電気のように流れ込むのだ。
さらに、女の子にとって一番大切なあそこ、つべがおかしい。
おしっこをしたい訳ではないのに、何か不自然なもやもやを感じるし、本当におしっこを漏らしたみたいな湿り気も出てるような気がする。
裕太がやっと咲枝を抱く力を緩め姿勢を変えようとした時、裕太の胸に咲枝の乳首が強く擦れた。
「あっ!うん...っ」
咲枝は喘ぐような声を上げて胸を押さえ、再びその場にしゃがみ込んでしまった。
「よい!
今日のところは、それまでじゃ!」
鎮守の神様の声が響いた。
急に恥ずかしくなった二人は、大切な部分を手で隠してしゃがみ込んだ。
しかし、二柱の神様の幼い氏子への教育は、まだ続いた。
麦畑からほんの少し斜面の急な坂を上がると、集落の全てが見下ろせる山の頂上に着く。
二柱の神様と二人の全裸の子供は、頂上まで上がっていった。
上から見た集落は深い霧に包まれて、所々に屋根が見える程度だ。
その向こうの山肌の後ろから、ちょうど眩しい朝日が昇った。
「お互いに身体を見せ合え!
どうじゃ、愛する相手の身体は美しかろう!」
神様の威厳のある声に、二人は身を隠していた手を下に下げた。
お互い、本当に美しいと思った。
裕太にとって、咲枝の膨らみかけた胸も、興奮で尖っている乳首も、ほっそりとした足の合わさる部分に僅かに色づいてる陰毛も、本当にきれいだった。
咲枝にとって裕太の身体も同じだった。
広くなってきた肩、太い上腕や逞しい太股と脛、まだそれほど厚みはないが、やがては大人の男になるだろう胸の筋肉。
そして、何より下半身の硬く上を向いている一物。
女神が教えてくれた。
これは、大人となった男が、自分の子供を生んでもらいたいと思う程の女を見た時に、このような槍となる。
槍の下に、二つの卵のような物が下がっているのが見えよう。
あそこで子種が次々と作られる。
大人となった男は、それが溜まるとイライラしたり攻撃的になる。
そうならない為に、自分の手で握って刺激し、子種を出すものだ。
この男童は鎮守の神の命により、わらはがそれを教えてやった時、神であるわらはが握ってやると言っても聞かずに、そなたが良い、そなたの事を思い出してする、とお断りおった!
なんと罰当たりな男童よの!
そのように言ったのだ。
鎮守の神様が、咲枝に言った。
「二人とも賢い童である。
今日の事で、大人と同じまぐわいをするには、二人とも幼な過ぎると分かったであろう。
これより先をしたくとも、お互いを思いやって止まるがよかろう。
その代わり、相手の事を思い出し、自らの手ですることは差し支えあるまい。
おぬし、今の美しい姿を裕太に存分に見せてやれ。
裕太よ。
思い出すだけより、今、咲枝の目の前で自分でやってみよ。」
つまり神様は、二人はまだ幼いのでセックスまですべきではない。
オナニーにとどめておけ。
裕太がオナニーをする時に思い出せるように、咲枝の美しい姿を見せてやれ。
そして、裕太は今、咲枝の姿を見ながら、咲枝の前でオナニーをしてみろ。
と言うのだった。
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