米子は明け方近くまで光雄から弄ばれ続けた。
肉棒だけでなく、光雄の鞄から取り出されたディルドー、バイブを挿入され、夜半には
「もう、もうやめて..。私、耐えきれない..」
と本当に懇願したが、光雄の責めは止まらなかった。
翌朝、米子の旅館の前を通った佳苗は、いつもならもう開いているはずの戸が閉まったままなのに気がついた。
やっと10時過ぎに戸が開いたが、米子は一晩中責められ、ほとんど眠らせてもらってないので疲れていた。
佳苗は義母にその様子を話し、義母も不審に感じた。
義母は一度米子を訪ねたが、米子は旅館の仕事が忙しいから、と玄関口でちょっと話しただけで、中に引っ込んだ。
しかし義母は、その時の米子のおどおどした顔つきから、不審を感じた。
実はその時、米子は昨夜さんざん弄られたつべや肛門に、新たにメンソール系の薬を塗られ、その強い刺激に辛い思いをしていたところだった。
しかし、とても本当の事は言えない。
この年で、客の男から縛られて犯された、なんて。
しかも、無理やりだが自分は女を思い出させられて、何度も逝かされて、その証拠写真まで撮られているのだ。
佳苗の義母が帰ると、米子はまた二階で光雄にいたぶられた。
全裸で縛りあげられ、口に猿ぐつわを嵌められ、尻や胸を孫の手で赤くなるまで打たれたのを皮切りに、ろうそくを垂らされたり、まち針で乳房をチクチクと浅くではあるが刺されたりした挙げ句、肉棒とバイブの二本刺しで悶絶させられた。
夕方、佳苗の義母はご近所の奥さん達と連れだって、再び米子の所を訪れた。
「薬師様の湯で女の年越しをする」
それは、毎年行われる集落全体の女だけよ行事だった。
参加するのは集落の女性全員。
小さな子供からお婆さんまで、病気とかで無ければ、皆参加する。
各家で何か料理を作って持ちより、谷の方に少し降りた所にある公民館に集まる。
公民館の隣には、集落で管理する温泉があり、薬師如来を祭っているので薬師様の湯と呼ばれていた。
これがご近所の奥さん一人が誘いに来たのなら、光雄は米子を行かせなかっただろう。
しかし旅館の前に10人以上の女が集まって「米さん、早く行こうよ。」と騒いでいるのを見て、光雄は「出来るだけ早く帰ってこい。」と言って米子を行かせてしまった。
これまで多くの女を責めて自分の思い通りに調教した自信から、久しぶりに男の味を思い出してしまった米子は、もう自分から逃げはしまい、と自惚れてしまったのだ。
米子は年越しの集まりに行っても、皆と温泉に入ったりはせず、直ぐに帰るつもりだった。
何より身体に印された縄で縛られたり、打たれたりした痕を見られる訳にはいかなかった。
ところが、その年の年越しは、様子が違っていた。
公民館の方は小さな子供までいて、騒がしく賑やかなのに、米子は半ば強引に薬師様の湯の方に引っ張っていれた。
脱衣場はがらんとした板の間で、正面に薬師如来を祭っている。
そこに、集落でも50過ぎの年配の女性だけ10人あまりが座って待っていた。
「米さん。貴女何か困ってるだろう?」
年長の女性が声を掛けた。
男から犯されて脅されてるなんて、とても言えない。
米子がもじもじしてると、また別の女性から言われた。
「色々言いにくいこともあるだろう。
さあ、一緒に薬師様の湯に入ろうか。」
その声は優しいが、長く集落の女性の中心として、女性の身体の事も心の事も世話してきた年寄りの言うことには逆らえなかった。
脱衣場には白色電灯が一つ点いているだけだが、脱げばやはり、恥ずかしい痕が見えるだろう。
米子は耐えきれず泣き崩れた。
板の間に座り込んで泣く米子を、周りの女性が立たせて、着ている物を脱がせてやった。
米子は、皆の視線が、自分の身体に刺さるのを感じた。
「後ろをお向き。」
一番の年長の女性が言った。
60を過ぎた女同士でも性が絡んだことで身体を晒されて見られるのは、やはり辛いことだった。
米子は顔を両手で覆い、すすり泣きながらお尻を年長の女性に向けた。
そこには、今日打たれたばかりの、赤い痕がはっきりと残っていた。
「貴女も、その歳になって大変なようだね..」
それから米子を含めて、その場にいた皆が一度薬師様の湯に浸かった。
それから年長の女性が目配せすると、お湯の中には米子以外3人だけ残って、後の女性は皆お湯から上がって公民館の方へと行った。
残った中には佳苗の義母もいた。
「もう話せるかい?」
聞かれて米子は、全てを話した。
相手は前から知ってる客で、これまで既婚者だと思っていたこと。
奥さんだと思っていた女性が、死んだ娘に感じが似ていたので、懇意にしていたこと。
昨日、初めて本当の事を言われて、そして襲われたこと。
恥ずかしいことに、それで身体が女を思い出してしまったこと。
恥ずかしい写真を、何枚も撮られたこと。
さすがに具体的にどんな責めをされたか、までは話せなかった。
しかし、3人の年上の女性達は米子の身体に残る痕から、大体の事は察知した。
米子は話す事で、自分が思春期の時に男といけない事をして悩んだのを告白した時のように、恥ずかしいが不思議な安堵感を覚えた。
あの時も、このお湯で裸でおばさん達から問い詰められて告白したのだった。
「念のために聞きたいが、米さん、その男と相手の女が憎いかい?」
そう言われて、米子は答えきれなかった。
あれだけ恥ずかしく辛いことをされたから、男は憎い筈なのに..、改めて聞かれたら憎いとは言い切れなかった。
女の方は..、全く憎い等と言う気持ちはない。
嫁いだ娘が、里帰りしてくれたような、そんな気持ちだった。
しかも今回の事は、あの女は関係ないことだ。
出来れば、知られたく無い。
それが正直な気持ちだった。
素直にそう言うと三人は
「そうなんだね。では、しばらく私達に任せなさい。」
と言ってくれた。
その頃、米子の経営する旅館に、光雄の連れの女が到着し、光雄から米子を責めた事を聞いて言い争いになっていた。
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