咲枝ちゃんが冷たい川で身を清めていた時、遠くから見ていた同級生から離れて、一人腰までの深さの川を歩いて渡ろうとした男の子がいた。
咲枝ちゃんの同級生で、裕太と言う男の子だ。
母一人息子一人の母子家庭だが、親子で咲枝ちゃんの家の手伝いをするので、咲枝ちゃんとは仲良しだった。
思春期になり、咲枝ちゃんに淡い恋心を抱くと共に、心だけでなく好きな女の子の身体にも興味を持つようになった。
その好きな女の子が、今神様に捧げられると言うことで、遠くからではなるが、大勢の人の目に晒されている。
その後は、神様に捧げられるために、夜に一人で奥の宮で寝かされると聞いた。
神様に捧げられるって、どういうことなんだろう?
もしかしたら、昔話のように怪物が出てきて、咲枝ちゃんを食べてしまうのだろうか?
いや、食べはしなくても、咲枝ちゃんを犯してしまうのでは?
居たたまれなくなった裕太は、服を着たまま冷たい川に飛び込んで、禊させられている咲枝ちゃんの側へと近づいていった。
咲枝ちゃんは、冷たい水に身体を浸し、おかげて一重の帷子は肌にぴったりと貼り付いてしまった。
寒さで尖った幼い乳首もくっきりと見えてしまう。
仕方ないわ。私の身体は、神様に捧げられるんだから..。
そう思っていた咲枝ちゃんだが、誰かが自分をじっと見ている視線を感じた。
はっ!といて顔を挙げると、川の向かい側、ほんの5メートルくらいの葦の陰に、真っ青な裕太が首輪だけ水から出して、自分を見ているのに気がついた。
「裕ちゃん!」
思わず大声をあげると共に、薄らいでいた現実的な羞恥心が蘇り、両手で胸を押さえた。
裕太は、咲枝ちゃんに「俺が守って..」と言いかけたが、水中の石に足を取られたのか、体勢を崩してそのまま川下へ流されて行った。
「裕ちゃんが!裕太ちゃんが!」
慌てて大声をあげて、ここまで連れて来てくれた青年団の人に知らせると、すぐに水に飛び込んで救い上げてくれたが、「このバカたれ!神聖なお祀りを汚そうとしやがって!」と激しく叱られた。
それても裕太はまだ暴れていたが、やがて向こうの方に引きずって行かれた。
付き添いのおばさんから促されて水から上がり、社の中に入れられた。
濡れた帷子と腰巻きを脱がされ、身体を拭かれたが、その時に脇と股間を丹念に手拭いで拭かれた。
股間を拭かれる時は、立ったままがに股のうに大きく足を広げる様に求められ、手拭い越しではあるが、幼い性器の隅々まで清められた。
不安のあまり、つい咲枝ちゃんは付き添いのおばさんに聞いてしまった。
「あの、神様って...、本当に私を..、女にするんですか..?」
その顔があまりに不安で曇っていたからか、おばさんは笑いながら言った。
「あんな話、みんなウソ!
今晩の神様役は、勝次おじちゃんだよ。
神様のお面を被ってここに来るけど、お前は良い子か?とか問答をするだけ。
何の心配もいらないよ。」
と種明かしをしてくれたのだった。
良かった!お父さんの弟の勝次おじちゃんが居てくれるんだ。
本当に神様が来なくても、こんな寂しい所に一人だけで寝かされるなんて、恐くてたまらないところだった..。
咲枝ちゃんは胸を撫で下ろした。
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