一時間半程して、田んぼの畦道と祠の前には、裸で転がる女が四人と、座ってまだ酒を酌み交わしている男達四人がいた。
三人の奥さん達は、激しい興奮の後にぐっすり眠り込んで旦那の作業着を掛けてもらってる人、まだ虚ろな目をして余韻に浸ってる人、仰向けに大の字になって胸で荒い息をしている人といたが、佳苗も余韻に浸ってるところだった。
優しい夫は、二回の射精が終わるまでに、佳苗をその数倍逝かせてくれた。
そして今、佳苗は胡座をかいている夫の膝を枕にさせてもらい、横向きに寝ていた。
夫の手が髪を撫でてくれたり、時々胸を揉んだりして可愛がってくれる。
なんて素敵なんだろう。
この地に嫁いで来て良かった..。
佳苗はしみじみ自分の幸せを感じた。
この地の男女の営みは、男尊女卑の様に見えるが、女が男に仕える分、男は女を大切にし世話をしなければならない。
この日のように、自分の妻を野外で縛って苛むように楽しむ行事も、自分の妻を置き去りにするわけにはいかないのだ。
そろそろ風が肌寒くなった。
旦那達は手拭いを水に浸し、其々の妻の身体を拭いてやった。
1台の軽四トラックに2組の夫婦が乗り、2台に分乗して集落に帰ることになった。
旦那一人が運転し、奥さん二人ともう一人の旦那が荷台に座る。
冗談ではなく、本当に奥さん達は、身体がバラバラになったような感じで歩けないのだ。
だから荷台に乗せるのも、旦那が抱っこしたり背負ってやったりしたし、乗ってる途中に何か異常があるといけないので、旦那も一人荷台に乗るのだ。
それでも余所者から見たら、野外で集団で女を犯し、家畜の様にトラックの荷台に乗せた、と言われるのだろう。
しかし実際は、全く違うのだ。
佳苗は荷台に座る時も、夫が自分の作業着を下に敷いてくれた。
横に座っている奥さんが、「こんな事も、たまには良いでしょ..」と囁いたが、本当だと思った。
トラックが集落に入ると、ちょうど小学校の高学年が下校中だった。
その中に一番年上の奥さんの息子がいた。
「かあちゃん、山の神様のところに行ってたの?」
「そうだよ、父ちゃんと一緒に、お前が元気で良い子で育ちますように、ってお祈りしてきたよ。」
「えーっ?他のこと、神様に頼んだんじゃないの?」
「そんなことないよ。どうして?」
「だって、今日のかあちゃん、とってもきれいだから、自分のこときれいにしてください、ってお願いしたのかと思った。」
「まあっ、この子ッたら!」
もうすぐ秋が終わって冬が来る。
やはり町より村の冬の方が厳しいのだろう。
しかし、周りにこんな人達がいてくれたら、いや、何より直ぐ近くに夫がいてくれたら、村での初めての冬も辛くないだろう、と佳苗は思った。
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