庭の宴会は大変な盛り上がりで、集落の女性達の殆ども来ていて、義母の手伝いをするかと思えば、自分も宴に混ざって飲み食いしていた。
佳苗も、しばらく休んだおかげで、身体は動けるようになった。
義母の手伝いをしたかったが、男達の中に顔を出す勇気は無かったから、台所でお酒の燗や洗い物をしよう思い、普段着のモンペに着替えようとした。
そこに義母が外から入って来たが、立ち働こうとしている佳苗を見ると、
「佳苗さん。もう水は汲んでいるから、お風呂を湧かしてちょうだい。
湧いたら、今日は貴女が一番先に入るのよ。
そして息子を待っていてあげて。」
と言った。
嫁が、家の主人や義母より先に入浴するなんて、当時の田舎ではあり得ないいことだった。
「それで、よろしいんですか?」
そう聞くと義母は、
「お勝手の片付けなんかはこの後、ご近所の奥さん達が手伝ってくれることになってるわ。
今夜は貴女が先にお風呂に入って、息子を待つのもしきたりなのよ。
明日の朝までは、この家の事や私の事より、寝屋での女の務めを大切にしないといけないからね。」
そう言うと義母は、また忙しげに外に出ていったが、その表情はとても楽しげだった。
一人息子は前に一度結婚したが、その時の嫁からは離婚された。
諦めかけていたら、今度来てくれた嫁は、本当に気が優しい上に働き者だ。
何よりも、息子を喜ばせてくれている。
今日の神事を耐えてくれるか心配だったが、息子も私も、そして集落の皆も喜んでくれる務めを果たしてくれた。
本当に自慢の嫁だ。
今晩、神様のご利益で宝物を授かってくれると良いのだが..。
佳苗は義母から言われたとおり、家の裏手のお風呂を湧かした。
お風呂の水は、手押しポンプを何十回も押して井戸から汲み上げ、パイプで風呂桶に導くのだが、それも義母がしてくれていた。
佳苗は焚き口の前に座って、枯れ草や木葉を積んだ上に小さな枝を積んでマッチで火を着ける。
その火が太い薪にめらめらと燃え移る様子を見守ると、自分も早く夫から抱かれて、あの薪のように燃えてしまいたいと思い、そう思ってる自分に気がついて、また顔が赤くなった。
燃える火の熱が、膝を曲げてしゃがんだ佳苗のモンペの股間に当たり、あそこが熱くなるのも、夫からされた痛みを伴う荒々しい愛撫を思い出させた。
やっと風呂が湧き、佳苗は普段着のシャツとモンペを脱いだが、自分の脇と股間から、いやらしく興奮した時に身体から出るむっとした体臭が涌いているのがわかった。
これは..、あまりにいやらし過ぎるわ..。
今日は朝から、いっぱいいやらしい匂いを出してる筈..。
お義母さんの言うとおり、夫を迎え入れる前に、一度きれいにしておかねば...。
そうは言っても、汲み上げた分お湯が減れば、またポンプで汲み上げて湧かさねばならない。
佳苗は洗面器にお湯を汲むと、まず石鹸で顔を洗い、次にそのお湯に髪を浸けて湿した。
また一杯洗面器にお湯を汲むと、今度は日本タオルを浸し、一度それで身体全体を拭きあげた上で石鹸を使った。
日本タオルで丹念に泡をたて、肌全体を擦り、特に脇や股間は泡をいっぱい塗りつけて洗った。
いやらしい匂いを出してる穴、後ろの恥ずかしい穴、2つとも指に手拭いを巻き付けてから細かな所まで洗い清めた。
それからやっと、濡らしておいた髪に村の雑貨屋で買った粉シャンプーを塗りつけた。
少ないお湯で丹念に洗い濯いだ。
それから最後にお風呂に全身を浸ける。
上がってから、濡れた髪につばき油を僅かな量塗りつけ、何度も櫛削った。
身体の水気を手拭いで拭き取ると、下には結婚前に新婚初夜用に買ったパンティと呼ぶパンツを穿いた。
大きさは臍まであるが、ズロースのようにダブダブしておらず、佳苗の身体にぴったり張り付いたように見えてセクシーだった。
とくに下腹の曲線が露になるのが、恥ずかしく思えたが、それより夫が喜んでくれる方が大切だった。
その上はブラジャーはせずに、白いシュミーズを着る。
身体の主な部分は隠してくれるが、すべすべして薄い生地から透けて見える乳首は裸で直接み見られるより恥ずかしい気もした。
その上は一重の寝巻きに細帯を巻く。
髪はどうしようかと迷ったが、思いきって上げてピンで留めてみた。
鏡の中には、まるで他人の様な女性が写っている。
きれいなようで、まだあか抜けない。
それでいて、艶かしかった。
顔が紅潮しているのは、風呂上がりだからだけではない。
目もキラキラと欲望を露にしている。
いやだわ!こんな顔を見たら、旦那様、わたしのこときらいにならないかしら..。
そう思いながらも、佳苗は自分の悩ましさ、いや、淫乱にも近い感情をどうにも出来なかった。
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