新たに手に入れた雑誌にはDVDが付録としてついていた。
目次の妻の名前に、そして記事の中にも、妻の動画が収録されていると書かれていた。
DVDをパソコンに入れ、高速の回転音を聞きながらヘッドフォンを着ける。
ケバケバしいデザインの目次が表示されると、耳に派手な音楽が鳴り響いた。
マウスを操作し、カーソルを妻の画像の上に動かしクリックした。
再生された動画の光景には、見覚えがあった。
確か、初期の投稿にあった どこかの公園だ。
あの投稿画像と同じ夜の遊歩道を、同じ角度で写している。
転々と、街灯が止まっている。
両側を木々に囲まれた遊歩道の100メートルほど先に揺れる白い影。
それが全裸に白衣を羽織った妻だとわかるのは、もちろん雑誌に掲載された写真を見ていたからだ。
遠く長い距離を黒いハイヒールだけの姿で、白衣の前を閉じようともせずに妻は歩いた。
カメラから1メートルほどまで近づいた頃には、その顔が艶やかな笑顔を浮かべているのが、目元をモザイクに隠されていても はっきりと見て取れた。
その辺りまでが、写真として雑誌に投稿された光景だった。
しかし、やはり続きがあったのだ・・・
夜の公園を徘徊した・・・だけでは終わらなかったのだ・・・
妻は視線をカメラから正面に戻し、さらに歩いた。
カメラは、今度は妻を背後から写した。
画面は撮影者の歩みに揺れながら、妻を背後から撮影している。
木々に囲まれた遊歩道を、転々と灯る街灯に照らされながら 妻が歩いていく。
そしてその先には小さな、一目で公衆便所だとわかる小屋が写っていた。
※元投稿はこちら >>