今、ゆうかは立派な女の身体を持つ。
しかも、胸を上下から挟んだ縄と、下腹を縦に割った縄ふんどし。
それを、外の人の目に触れるところで晒すのだ。
そんなに高い階ではない。
下の道や向いのホテル、旅館の窓から、十分に見られるだろう。
何度か自分のマゾに陶酔したゆうかだったが、森の奴隷として、今また大きな試練を課せられた。
すでにカーテンは開けられてるから、室内とはいえ、自分が裸体でいるのを見ている人がいるだろう。
自分がその見ている人だったら、どう思うだろうか?
「あんなことしてる。あの女は変態だな。」と蔑むだろうか?
「無理やりされてるのかもしれない。」と通報されるかも。
「まあ、あんなことをされて。まだ若いのになんて可哀想に。」
と同情してくれる優しい女の人もいるかもしれない..。
そこまで考えた時、突然母の惨めで可哀想なショーでの姿が浮かんだ。
ああ、お母さん..。
見られるかもしれない、じゃなかったんだよね。
皆が、お母さんの一番恥ずかしいところを凝視したんだよね。
それでもお母さん、お父さんに好かれようと思って、じっと耐えたんだ。
新たな涙が溢れてきた。
ゆうかは泣きながら、ベランダに足を一歩踏み出した。
ベランダの柵は腰よりちょっと上の高さだか、鉄柵で隙間が開いている。
背後でガラス戸が閉まった音がした。
ゆうかはベランダに閉じ込められたのだ。
逃げられない。隠れられない。
きっと見られてる。
大勢の人から。
でも、良いの。私は、彼の奴隷。
さあ、私を見て!
蔑んで、同情して、恥ずかしくして!
彼が喜ぶわ!
ゆうかは小さな声で独り言を呟きながら、ベランダでじっと佇んでいた。
風が吹いて、ゆうかの髪をなぶった。
そう温かい季節ではない。
夜に外に出るには、上から一枚羽織らねばならないくらいだ。
それなのに、ゆうかは寒さを辛いとは感じなかった。
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