二人が訪れたのは、九州でも有名な温泉地であるが、サークルの活動拠点となっているのは、中心地からやや離れた山際にある旅館だった。
これまでも二人は、このようなSM関係の研究のために地方を訪れ、一緒に宿泊もした。
それなのに、未だに二人が肉体的に男女の仲になっておらず、ゆうかはそれが不自然に感じた。
しかし、女性で、しかも処女であるゆうかから、森に対してあからさまに肉体関係を求めるのも、まだ出来なかった。
平日の午後に旅館に到着し、ゆうかは森と混浴の露天風呂に入浴した。
ゆうかは、その時に初めて、森に対して裸体を見せた。
まだ時間が早いせいか、脱衣場には森と二人きりで、ゆうかは森の視線を背中に感じながら脱衣し、足からショーツを抜き取った。
バスタオルを身体に巻き、広い浴室に入ったが、そのバスタオルは入り口すぐ側の壁にあるタオル掛けに掛けねばならなかった。
手には小さなハンドタオルだけ。
ゆうかはそれで前を隠し、胸を反対の手で隠しながらしゃがんで掛かり湯をした。
立ち上がって広い池のような湯船に浸かろうとした時、仁王立ちになっている森の姿を見た。
森は前を隠したりしていなかった。
いや、すでに森の一物は雄々しく勃起しており、それはリアルで男性性器を初めて見るゆうかに、好奇心と共に畏怖の気持ちを沸き上がらせた。
恐怖心でもあったかもしれない。
それほど森の一物は大きく逞しかった。
画像では見たことがあったが、リアルで見たのは初めてだった。
それが身体に直角に生えているのではなく、かなりの角度で上を向いていること、先端部分である亀頭の張り出しが、思っていた以上に巨大であり、ぺニス本体との間には深い溝と括れがあること、睾丸はだらりと下がっているのではなく、精液を発射するための弾倉であるかのように精悍な感じで根元に着いていること、等をほんの数秒で理解した。
しかし、その数秒の間、自分が森の一物を注視していたことに気がつくと、ゆうかは恥ずかしさでたまらなくなった。
顔を伏せて、視界から森の一物を遠ざけた。
お湯に入っているせいもあるが、顔が赤く熱くなるのが分かった。
森も湯船に浸かって来た。
お湯の中にしゃがんでいるゆうかの直ぐ側、お湯に入っているが立った状態だ。
ゆうかの顔の高さに、森の一物がある。
「目を開けて見なさい。」
森の言葉はいつもと違って、ゆうかにとっては逆らえない不思議な力のようなものを感じさせた。
目を開いたゆうかの目前に、逞しい森の一物があった。
女性としての理性と常識と羞恥心は、目を閉じよ、見てはいけない、と叫んでいるが、ゆうかは催眠術のような森の言葉に逆らえなかった。
ほんの数センチのところに、本物の男性の性器がある。
これで女性は、ずっと昔から一番敏感で繊細な部分を虐められてきたんだ。
森と共にSMの歴史を研究をマゾの立場で研究したゆうかは、一物を見たことを頭の中でそんな言葉に変換していた。
森が腰をぐっと進めた。
ゆうかは経験もなく、森からの命令もないのに、自然に自分の顔を一物に近づけた。
そして目を閉じると、まだ男性の唇にも接したことがない自分の唇を、森の一物の先端に縦に空いた小さな穴、おしっこも、精液も出る尿道口に宛がって、キスをした。
まだ口に含むフェラチオまでは出来なかったが、初めてゆうかからのキスを尿道口にされた森は、それでも十分ゆうかが愛しく思った。
お湯の中にしゃがんでいたゆうかを立たせ、腕を回し、裸体同士を密着させ抱き締めた。
ゆうかのもともと薄い乳房が、森の胸に押し付けられて潰れ、先端の敏感な乳首もいつの間にか硬く勃起し、それも森の胸に押し潰された。
柔らかな下腹には、森の硬い、本当にこれが人間の身体の一部だろうかと思われるほどの硬い一物が押し付けられている。
ゆうかは、柔らかなベッドや布団ではなく、この露天の温泉の中で、自分は処女を失うのだろうか..と思いながら、森からされるがままになっていた。
しかし、突然の脱衣場からの物音、話し声で森の荒々しい行為は止めざるを得なかった。
脱衣場からは、男性女性5人づづの団体が入ってきた。
年齢的には、女性は一番年下はゆうかと同じくらい。
一番年上は、もう50くらいの年配に思えた。
男性は30から60近い幅があったが、同じグループのようだった。
ゆうかと森は少し過ごす離れた場所に移って、そちらの方を見ないようにしてお湯に浸ったが、グループの人達がかなり露骨な性の話をしているのが聞こえた。
明らかにSMプレイ等についてだと分かる会話もあった。
森が小さな声でゆうかに言った。
「今晩、ショーを見せてくれるサークルの人のようだ」
ゆうかは納得したが、一つだけ気になることがあった。
入ってきた女性の中に、気か覚えのある声の人がいたような..。
でも、ここは実家からも大学のある街からも遠いから、まさか、そんな..。
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