「今さら泣いても、赦されない。」
森の声は、威厳ある響きに聞こえた。
初めて大学で講義を聞いた時の堂々たる声。
私がお付き合いを申し込んだ時、対等の恋人ではなく、ご主人様と奴隷としての関係だと宣言した時の声。
研究室で二人でSMについて話し合った時に、私の間違った考えを正す時の声。
その声で、こう言われた。
「アンドロメダは、父王に泣いたら赦されただろうか?」
「鎖が痛いから。波が冷たいから。国民が見てるから。
そう言ったら、裸で縛られて怪物の生け贄にされるのを赦されたかな?」
ああ、彼は、私が初めてSMに関心があることを打ち明けた時の話を覚えていたんだ。
「アンドロメダは恐がり怯えながら繋がれたのだはない、そう君は言った筈だ。」
「生け贄になり飲み込まれて死ぬ恐さより、裸で縛られて大勢から見られる惨めさ、恥ずかしさを噛み締めながら、それを昇華して恍惚となっていた筈。
君はそう言った。」
ああ、一言残らず覚えていてくれたのね。
そうだったわ。
私は見られて、恥ずかしめられて、それを喜びとする筈の女だったわ。
ゆうかはショーツを脱いだ。
恥ずかしかった。
しかし、動きを止めることなく、両足を抜いた。
左手で前を隠し、右手に持ったショーツを森に手渡した。
受け取った森が、ゆうかのショーツを調べる。
裏返して、クロッチに目を近づけ、指先で触り、湿り気、滑りを確かめる。
匂いも嗅ぐ。
ショーの時に匂ったゆうかの母の匂いと同じ系列の匂いだが、もっとツンとして、いかにも若い少女の匂いだった。
愛液だけだなく、汗や少量の尿も混ざってるに違いない。
素敵だ!
率直に森はそう思った。
ショーツを調べる森を、ゆうかは両手で胸と下を軽く押さえて隠し、じっと見ていた。
自分の汚れた恥ずかしいショーツを見られて、どうして胸の激しい鼓動が収まらず、割れ目から熱い粘りがる汁が流れ出るのだろう。
恥ずかしい。
でも、これが私がしてほしかったものなんだ。
※元投稿はこちら >>