たかしさんの家に着く。
でもまだだ、まだ山田に言っていない。
『どうしたの?』
『ううん何でもない。今日はちょっと帰るね。疲れてるみたいだから……。たかしさんもゆっくり休んで。』
『…うんわかった。ハイヤー呼ぼうか?』
『…歩いて帰る…夜風に当たりたいから』
『じゃあ気を付けて』
『おやすみなさい』
『おやすみ』
山田と決着を付けてからでないと。
その後山田に何度も連絡したが繋がらない。
お風呂に入るため服を脱いでいくとパンティにたかしさんの精子が付いている。
それを見て涙が止まらなかった。
お風呂から上がり山田に連絡するが、相変わらず繋がらない。
ベッドでこれからのことをシミュレーションする。
山田には映像をばら撒かれてもいい。
今まで山田と真沙美にされた事を警察に言う。
たかしさんには別れを伝える。
赤ちゃんは堕胎する。
しかし最初の山田への連絡が取れない。
眠れぬまま朝を迎えました。
とりあえずできることから始めよう。
昼過ぎにたかしさんの家に着くが留守のようで、玄関先で待つ。
夕方にたかしさんが帰ってきた。隣にはたかしさんに腕を組みながら歩く綺麗な女性がいる。
そうだよね。仕方ないよね。たかしさんイケメンだしモテるよ。
『たかしさんお話ししたいことがあるの。2人で話せないかな?』
『うん、俺も話したいことがあるから。』
腕を組んだまま家に入っていく2人。
たかしさんと女性は二階へ行きアタシはリビングへ。
しばらくして2人で地下シェルターへ。
程なくたかしさんが戻り2階の寝室に2人入る。
麻衣子と2人二階の寝室で向かい合う。
『話って?』
『…今までの事……嫌いにならないで欲しいの…』
『ある人と浮気してました。』
『初めて会ったのは真沙美と居酒屋で飲んでいる時、隣の席に座って来ました。』
『真沙美とその人、山田さんって言う人だけど、意気投合しちゃって。そのまま二次会に行きました。』
『アタシはそんなに飲んでいなかったけど、真沙美が飲み過ぎて歩けなくなっちゃって。』
『真沙美がどこか休みたいって言い出して。山田さんがホテルに連れて行くって言い出して。真沙美は一緒に着いてきてって言うから、アタシも心配だったし。』
『ホテルに着くなり真沙美は寝ちゃって、そのまま山田さんと飲み始めたけど途中で寝ちゃって。』
『目が覚めたらアタシは……ソファーで裸にされていて……。』
『ベッドで真沙美と山田さんがしていました。』
『アタシに気付いた山田さんが近付いて来て、アタシが抵抗し出したら携帯見せられて、その中の写真には裸のアタシが映ってて。』
『大人しくしてろって言われて、そしたら真沙美がロープでアタシを縛って……』
『抵抗出来ずに犯されました。』
『その間も真沙美に動画や写真を撮られて、バラされたくなかったらこれからも言うこと聞くように言われて。』
『それからは山田さんにはほぼ毎日犯され続け、真沙美にはたかしさんからもらったバッグやジュエリーを盗られました。』
『山田さんの命令で大勢の男にも犯されました。』
アタシはここまで一気に話しました。
一息ついて
『………そして………妊娠してしまいました。』
今まで言えなかったことを言えた。
自己満足に浸っているとたかしさんが
『麻衣子はそれを打ち明けてこれからどうしたいの?』
ここからはアタシの我儘を言う番だ。
貶されても酷い事を言われても仕方がない。全部弱い自分のせいだから。
『山田さんとは妊娠がわかってから連絡が取れません。子供は望んでないし誰の子かもわからないので堕したいです。』
『でもアタシの口座は山田さんに管理されていたし多分0円だと思います。』
『めちゃくちゃ勝手な事を言っているのはわかっていますがお金を貸してください。』
今まで生きてきてこんなに我儘な事を言った記憶がない。
しかし帰ってきた言葉は予想外だった
『わかった。今までの事全部許すよ。お金も貸すのじゃなくてあげる。ただし条件がある。
これからは俺の奴隷としてこの家で生活してもらう。
俺の言うことには《はいと言う意味のこと》しか答えてはいけない。いいえやヤダは許さない。
要は絶対服従だ。それが守れないなら麻衣子を壊してしまうかも知れない。
それでも良いなら全部許してお金も出す。どうだ?』
理解出来なかった。頭の中で整理が追いつかない。
でも絞り出てきた言葉は
『……良いんですか?私にとってたかしさんと一緒に居られるだけで幸せなのに、本当に良いんですか?』
たかしさんに甘えていた。
『じゃあたった今から麻衣子は俺の奴隷だ。』
『はい!』
アタシは返事をする前から涙が溢れていました。
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