ホームセンターを出て銀行に行き三万円を下ろす。
カードも使えるが地方では現金払いの方が何かと詮索されずに良い。
一昨日の食堂に行き色々聞いてみようか?
うろ覚えながら走ると30分くらいで着いた。
『いらっしゃい!あれ?この前のあんちゃん?
今日は1人かい?今日も皿洗って賄い食ってくか?』
『いえ、お金は大丈夫です。
えーっと…野菜炒め定食ください。』
『そうかい?じゃそこ座って待っててくれ。』
食堂にありがちな味付けの定食を食べ支払いしようとすると
『もうちょっと待っててくれ。話したいこと有るから。』
好都合だ。あちらから情報をくれるかも知れない。
サービスで出されたコーヒーを飲みながら置いてある漫画を読みつつ時間を潰す。
『お待たせ。早速だが寧子ちゃんとはどういった関係だ?』
無表情が怖い
『寧子さんが言ってたとおり、ナンパされたと言うか、拾われたと言うか……』
『体目当てか?金目当てか?』
『!!何故に?』
『寧子ちゃんのことどこまで知ってる?』
『あなたはどこまで知ってるんですか?場合によっては私の聞いたこと全て話すことは出来ません。寧子さんの人生に関わる事なので。』
『……俺はあの事件を忘れない。寧子ちゃんの父親と母親は俺の友達だった。
だからこそあの事は言えない!』
私は震える拳を握りながら涙を堪え、顔を真っ赤にしているおじさんを見て、嘘は付いて無いと思い昨夜から今朝までの事を話す
お金のこともかなり低めに2、3年は遊んで暮らせる程度に言った
『じゃあ本気で寧子ちゃんの事思ってるんだな?』
『まだ本気になるかどうかわかりませんが、寧子さんがそれで良いと仰ってくれていますので。
それで、寧子さんの過去と言うか今までの事ですが…』
『寧子ちゃんが自分からそこまで言ったのなら、後は俺からは何も無いよ。』
『でも寧子さんの家不思議なんです。調理器具もフライパンしか無くて…』
『…料理嫌いなんだろ…』
それから何を聞いてもそこまではわからない、寧子さんに聞けとしか答えてくれなくなった
仕方なく店を出て街に戻る
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