僧侶の仕事は、葬儀や法事でお教を唱えたり、説教するだけではない。
残された人たちが、故人を失った悲しみに耐えられるように、心のケアをすることも大きな役目なのだ。
ただ、義父の友人の僧侶は、残された婦人の身体のケアまでしてしまうのだが…
悦子は義父に紹介された寺にやってきた。
『◯◯寺かぁ、なんだかやっぱり身が清められる感じがするわね』
悦子はそんなことを考えながら住職に挨拶をした。
『義父の紹介で参りました、悦子です。
本日はお忙しい中、お邪魔させていただき申し訳ございません。』
『悦子さんですね。このたびはいろいろ大変でしたね。
とにかく、よく、いらっしゃいました。
お義父さまから事情はお伺いしていますので、心の中に秘めているものを、すべて私にさらけ出してください、話すだけでも安らぎは得られるものですよ』
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