しばらくすると、自宅の玄関が開き妻が帰ってきた。
僕は慌てて仕事をしていたふりをした。
妻が仕事部屋に来た。
妻: ただいま! 電気もつけないでどうしたの?
僕: ん?ああ!仕事に夢中になっちゃって!
妻: 顔色悪!?なに?体調悪いの?
僕: え?そう?ちょっと頑張り過ぎたかなー?
妻: 大丈夫?休んだら?
僕: あぁ!もう終わるから風呂入って少し寝るよ。
妻: 食欲ないの?
僕: うん!あんまり...。
妻: えー!?風邪?移さないでよー!!
僕: 大丈夫だよ!
妻が部屋から出て行った。
僕はタブレットをすぐに見た!
彼女も風呂に入っているようだ。
僕も下半身を洗いに行こう。
きっと彼女もそうしてるなーと考えていた。
風呂からでて妻と少し会話しタブレットを持って仕事部屋のベッドに横になった。
寝室もあるが仕事中に休憩する為のベッドを置いてある。
彼女はタオルを頭から被り項垂れていた。
時間はまだ20時前。
彼女にLINEしてみる。
僕: 何してる?
彼女: 何もしてないよ。
僕: 会いたいよ!
彼女: うん!会いたい。
僕: 明後日会えるよね?
彼女: うん。
画面の中で携帯をダルそうに操作する彼女。
僕は何とも言えない気分になった。
項垂れて動かない彼女。
僕はタブレットを裏返し目を閉じた。
フッと意識が戻り時間は9時半だった。
タブレットを見ると部屋は暗くなり何も映っていなかった。
物音もしない。
流石に疲れたのだろう。
さすがに暗視機能はないので仕方ない。
妻がリビングで1人外国ドラマを観ている音だけが聞こえた。
僕は、今日の全てを思い出していた。
また下半身が反応し我慢出来なくなる。
何とか録画出来ないか真剣に考え録画キットをネットで購入し寝た。
朝、目が覚め直ぐにタブレットを確認すると
彼女はまだ寝ていた。
時間は6時半。
彼女は通常勤務なのでもう少しで起きるはずだ。
僕はトイレに行き戻ると彼女の携帯アラームがなった。
彼女がノソノソと起き上がる。
頭が爆発している!
彼女: ん...フハァー...
あくびをする。
抱きしめたくなる程可愛い。
自宅では妻も起きたようだ。
僕も起きて体調に問題ない事を伝え朝食をとって7時20分妻は出て行った。
タブレットにはまだ化粧をしている彼女がいた。
7時35分彼女も部屋を出て行く。
行ってらっしゃい!僕は呟いた。
昨日まったく出来なかった仕事を少しこなして僕も外出。
昨日仕掛けたカメラの1つのアングルに納得出来なかった。
彼女の部屋に入る。
何だか何時もの部屋とは違う気がする。
昨日この部屋で...また下半身が反応してしまう。
ソファを見ると微かだがシミが...
このソファ...彼女がここに引っ越した時に僕がプレゼントした物だった。
僕のソファで...
カメラに向かい角度を調節してタブレットで確認してOK!
5分かかっていない。
改めて部屋の中を眺める。
ふとベッドの枕の傍らに青い手帳が置かれていた。
これは彼女がいつも持ち歩いている手帳だ!
忘れて出勤したんだ!
手が震える...
人の手帳など見ていいはずがない...
でも我慢するしないを考える前に手に取っていた。
最初のページを確認すると4月。
今年度の手帳だ。
今は7月初め。
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