5日目の朝
寝坊してしまった!
気がついたら10時だった。
慌てて洗濯物を回そうとすると義父の洗濯物が既に出ていた。
洗濯機に入れスイッチを押す。
客間に行くと義父はいなかった。
出かけたのか...
掃除機をかけて洗濯物を干し昼に。
朝食を抜いたのでお腹が空いた。
ガチャ!
義父: ただいま。
恵美: お父様...どちらへ?
義父: 買い物だよ!ステーキだ!
恵美: ステーキ?
義父: 私がいつも買う肉屋まで行ってきた!
恵美: え?遠いんじゃ?
義父: 大したことはないよ。
恵美: もうお食べになりますか?
義父: そうだな!私が焼こう!
恵美: お父様が?
義父: 普段は1人で料理もしているよ!
恵美: あぁそうですよね!
義父: 昼はまだだろ?
恵美: はい!
義父: よし!
義父: A4の米沢牛だ。
恵美: わぁ!すごい!
義父: A5だと油が強すぎてA4が丁度良い。
恵美: どちらも食べたことありません!
2人で笑い合う...
義父と2人でこんな時間を過ごす日が来るとは...
義父は慣れた手付きで玉ねぎをすり下ろしソースを作り
わさび醤油と塩胡椒の3種類を用意してくれた。
いただきます!
恵美: んーーー!柔らかい!美味しいぃぃ!!
義父は恵美のリアクションを嬉しそうに笑った。
食事が終わりコーヒーを飲む2人。
恵美: 本当に美味しかったです!
義父: また食べよう!
恵美: はい!
義父: ...
恵美: ?
義父: ...恵美!
恵美: はい...?
義父: 一つお願いがあるんだが...
恵美: え?お願い?
義父: あぁ...
恵美: お父様...どうされたんですか急に改まって...
義父: 今日と明日で最後だろ...こうして過ごせるのは!
恵美: ...
義父: 今日と明日だけ...本当の夫婦のように過ごしてくれないか?
恵美: え?夫婦?ですか?
義父: あぁ...
恵美: ...
義父: ...
恵美: いいですよ!過ごしましょう!
義父: いいのか?
恵美: はい!お父様!
義父: 夫婦なのにお父様はないだろ!
恵美: でも...ではなんと?
義父: ...アナタでいいだろ!
顔を赤くして言う義父が恵美には可愛く見えた。
恵美: ...はい...アナタ!
義父: フッ!ハハ...
嬉しそうに笑う義父だった。
※元投稿はこちら >>