ヒロ
「この間の連れの時は、オメコが濡れ濡れで紙ショーツの色が変わる位の状態だったのに、入念に鼠径部を施術してましたよね?」
「私の位置からでも紙ショーツの色が変わっていたのが分かったのだから、君も当然分かっていたはずですよね?」
「女性と男性では物理上の状態は違えど、状況は同じだと思いますが、違うんですか?」
「勃っているのがいけないってことですかね?」
強引な理論を恰も正論かのうように突き付けてくる。
しほ
「そ、そんな・・・」
「そういう訳ではないのですが・・・」
しほは動揺していた。
ヒロ
「別にいいんです。そういうお店のルールであれば、それに従いますよ。」
「ただ、前回、なぜあの状態で、鼠径部の辺りを重点的に施術していたのか、その理由だけ教えてください。」
しほ
「・・・。」
しほはあまりの動揺に言葉がでなかった。
ヒロ
「どうしたんです?質問していますよ?」
しほ
「・・・。状況を見ながら、その方にあった施術を心掛けています。」
ヒロ
「それはおかしいですね。」
「最初に施術していた足は、鼠径部辺りがあまりにも敏感過ぎて途中でスキップしたのに、反対側の足の施術を始めると、なぜかその鼠径部を重点的に施術していましたよね?」
「状況を見ながらという理論は通らないように思えますがいかがですか?」
「非常に観察力が鋭く、相手の反応を察知するのに長けているあなたがですよ?」
ヒロは冷静な口調で、淡々としほを追い込んでいく・・・
しほはヒロの追求がどうしようもなく怖くなってきた・・・
この追及から逃げ出したくて、
自分が勃起を気にしないで、我慢して施術をすればいいだけ、
前回のことを掘り下げられることの方が得策ではないと感じていた。
しほ
「不快に思わせてしまいましたこと、誠に申し訳ございません。」
「心よりお詫び申し上げます。施術を続けさせて頂きます」
再び、膝の上個所から施術を再開した。
こんなやり取りをしていても、ずっと勃起しっぱなしだった・・・
しほは、かなり動揺していた。
心ここにあらずといった状態だった・・・
それは、先ほどからのヒロの問いがどういう意味で言っているのか?
そのことばかりが気になっていた。
あの日、確かに、他人の性に触れ、あまりの興奮に自分を見失っていたことも事実。
でも通常通りの施術の範囲内で行っていた。
ただ、しほの中で目的を変えていただけ・・・
でも気持ち良くさせる為の微妙な力加減なんて、絶対に他の人から分からないはず・・・
ましてや、自分の心打ちなんて絶対に分からないはず・・・
なのに、なんですべてを知っているかのような質問してくるのか、
その事が怖くて怖くて堪らなかった。
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