奈々の心の中
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絶対に気付いている・・・
絶対に気づいかれてる・・・
奈々の表情までチラチラ見てくる・・・
なんで、顔をそんなに見てくるの?
見ないで・・・
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しほの視線までもが奈々を追い込んでいく・・・
同性の女性であるから、この体の反応がどういうことなのか
恐らく、しほにも悟られていると思うと・・・
全身が燃えるように熱くなり・・・
恥ずかしくて、恥ずかしくてたまらない・・・
一方で、しほも当然、奈々のその体の異変に気づいていた・・・
最初はどこか体に痛い箇所があるのか、それとも怪我されているのかと思っていた。
しほの心の中
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「えっ、この子どうしたのかしら?」
「最初は気のせいかと思ってたし、どこか調子が悪いのかと思ったけど・・・」
「それも違う・・・」
「これって、あの反応よね絶対」
「槌でしょう?」
「感じてる・・・絶対感じてる」
「明らかに感じて、体がビクンビクンって反応してる」
「澄ました表情しているけど、どんどん表情が崩れてる」
「何より介助して手をこの子に添えるともの凄い熱く汗ばんでる」
「えっ、この人たち何してるの?」
「私がいる中で、健全整体のお店で何を行っているの?」
「退店してもらう?」
「でもストレッチしているだけの状態での退店は無理がある・・・」
「どうする?どうしよう・・・」
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しほは、いつもと変わらぬ笑顔でプログラムを遂行しているが、
何年も施術をしてきて、初めての経験に戸惑っていた。
ヒロの方をチラッと見るが、普通にスタンドライトの下で読書をしている。
しほは、どう対処すれば良いのか、戸惑いの中で、
何故だかドキドキしていた。
こんな第三者がいる中で、しかも健全な整体マッサージ店で、
清潔感のある見るからに優しそうな紳士な男性と
こんな大人しそうな、清楚で可愛い女の子の間で何が行われているのか・・・
内心ドキドキしていた。
でも、仕事中であり、経営者の1人であることを自覚し、
その気持ちは心の中に隠し、いつも通りに進めていった。
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