でもこうなった以上、もう逃れることもできない・・・
ご主人様の性格も茉凛以上に分かっている…
ご主人様に視線を向けると、やはり冷めた目でこちらをみていた…
その目が何を言わんとするかは分かっていた。
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「できないことは無理してやらなくていいですよ。」
「でも私の愛奴としては失格ですね。」
「私を満足させてくれる女性を探すだけです…」
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奈々の頭の中で、ご主人様が言うであろう言葉がグルグルと回っていた。
この時の奈々にとって、ご主人様が自分の全てと錯覚するぐらい依存していた。
親や周囲の期待を背負いピアニストになる為に努力してきた奈々は挫折を味わい、それ以来、心にぽっかり穴が空いていた…
自分への自信がなくなって、ピアノとは全く関係ない工場の事務という仕事を選んだ。
正直、なんでも良かったし、どうでも良かった。
奈々はご主人様と出会って、空虚だった心が満たされたのだ。
どんな自分でも、ありのままの自分で居て良いんだって…
ご主人様は事あることに、よく褒めてくれて、奈々に自信を持たせてくれる。
そして、奈々の性癖も理解してくれて、すべてを愛してくれる。
ご主人様の傍に居るために、何だってすると決めた。
剣持
「あなたがこの間のビデオ通話の方ですか?」
再び剣持が諦めがつかないのか小声で聞いてくる。
奈々は覚悟を決めた。
でも正直、どうしていいのか分からなかった。
これまでの人生で、自から相手を責めるプレイなどしてきたことがなかった。
痴女プレイがどういうものなのか全然分からない…
ただ、何もできないまま時間だけが過ぎていく。
奈々は焦っていた…
必死で今まで見てきた動画を頭の中で思い出す。
奈々の最近のオナネタはSM系の女性が縛られて身動き取れない状態で逝かされ続けるような動画にハマっていたこともあり、
奈々の頭の中には、SM系動画の関連動画で出てきた時に少し観た、女王様とM男のプレイの一部しか思い浮かばなかった。
それが焦る中で必死に思い出した痴女プレイの答えだった…
でもこれが、ご主人様と茉凛の予想の斜め上を行くことになる…
奈々は息苦しいほどの緊張の中、その時の映像を思い出し、再現を始める。
手の震えを必死に抑えるように、いきなりガバっと剣持の股間を鷲掴みにした。
剣持
「はぁぅっ」
完全に不意打ちだったこともあり、一瞬だらしない声が漏れ腰が一瞬引けた…
奈々は全身がカァーーっと熱くなった。
体が汗ばんでいくのが自分でも分かる…
痴漢もののように、手の甲から優しく触れ、徐々に触っていき…
というような展開ではなく、大胆にもいきなり剣持の股間を握りニギニギする。
剣持
「う、うそ…まっ、待って」
「やっぱり君が…はっぅ」
小声で呟いた…
奈々は必死に頭の中で思い出す女王様の荒々しくM男の股間をいじめるシーンを必死に再現していた。
時折、爪を立ててガバっと掴みながら、慣れない奈々は力加減が分からず、
かなり力強く大胆に股間をニギニギと揉みしだく。
奈々の手のひらの中で、剣持のチンポが、一瞬でムクムクと起き上がっていく…
柔らかった肉の塊にあっという間に芯が入り、熱を帯びていく・・・
剣持の熱と硬さが手のひらから伝わる。
奈々はどうしようもなく恥ずかしかった…。
同期の股間を自ら触り、勃起させている自分自身に、恐ろしいほどの羞恥が襲う…
剣持は左手は奈々の頭の上にドアに手をつき
右手には鞄をもっており、両手が塞がり完全に無防備な状態。
奈々の心の中
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「私…同期の一番仲良くて、いつも一緒に仕事している剣持くんのチンチン触って勃起させてる…」
「剣持くん、すっごい硬くなってる…」
「いきなり知らない人に触られて興奮してるの?」
「硬い…そしてすごい熱い。」
「擦るたびに腰が引けていく」
「息も荒くなってる?」
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キャップを被り、俯いている奈々からは剣持の表情は見えなかった。
体の反応と息遣いだけを感じていた。
声を出すと奈々であることがバレてしまうので、
どうしても自分の身を守る為に、剣持に伝えておきたいことがあった。
奈々は辱め用スマホに急いで文字を打った。
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