ご主人様
「これは困りましたね。フフッ」
ご主人様は、余裕の態度で笑っていた。
自分のことではないから、そんな余裕で居られるんだ!
そう、ご主人様に言いたかった。
奈々
「奈々はもう生きていけません・・・」
自暴自棄になっていた。
ご主人様
「フフッ、落ち着いてください。」
「メールにもあるように確証がないんですよ。」
「違いますって答えればいいだけじゃないですか?」
「あれが奈々だと立証することも難しいですよ。」
ご主人様は、奈々を宥めた。
奈々はしばらく塞ぎ込んでいたが、自分が認めなければ良いだけの話!
そう言い聞かせ、少し落ち着いたところで茉凛に返信をした。
奈々から茉凛へのLINE
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おはようございます!お久しぶりです
ハヤトさんにテレビ電話?ですか?
奈々はしていませんけど、何かありましたか?
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茉凛のLINE
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やっぱり、そうですよね
何でもないです。
お店でもこの話題には触れないでください。
この話は忘れてください。
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ご主人様が言った通り、真凛ちゃんも確証がなかったようで、あっさり引き下がった。
奈々はホッと胸を撫でおろす。
ご主人様
「でも何で奈々さんだと思ったんですかね?」
「ネイルは落としたはずですよね?」
疑問に思ったご主人様は、PCを開き、作業を始めた。
しばらく、PCと向き合っていたご主人様は奈々を呼んだ。
ご主人様
「真凛さんってこの方ですか?」
奈々
「いやぁっ」
「そ、そうです・・・」
PCに映っていたのは、ハヤテにテレビ電話した時の映像だった。
自分の変態オナニー姿が映っていたので、奈々はびっくりした。
奈々
「なんでこんな映像が残っているんですか?」
ご主人様
「保険ですよ。こういう時の為の保険。フフッ」
奈々
「でもなんで、この子が茉凛ちゃんだと思ったのですか?」
ご主人様
「特に女性は皆が蔑んだ表情だったり、馬鹿にするような表情が多いのに、この子だけものすごい恥ずかしそうな、興奮しているような表情になっています。」
「途中で席を外しているし、また戻って来た時にはみんなの後ろからこっそりこちらを見ています。」
「しかもちょっと興奮している表情で、フフッ」
「なんか奈々の足が映ってから恥ずかしそうにしてますが?」
奈々
「あっ、この間、美容院行ったとき、時間なくて手のネイルだけやって、フットネイルは自分の家でやるということでアドバイスは貰ったけど、頂いたイラスト通りにはやっていなかったから大丈夫だと思ったんですけど、それに気づいたのかな・・・」
奈々は何で気づいたのか、ずっと考えているが全く見当がつかなかった。
一方、ご主人様はずっと映像を見ながらニコニコしていた。
何かしらのセンサーが反応したようで、笑顔でずっと黙々と作業をしていた。
そして、ご主人様は自分の右手の小指だけ、奈々に黒色ネイルをさせた。
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