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SM・調教 官能小説

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36
投稿者:雄一
八時五分が列車の発車時刻だった。
 九時前には奥多摩の、雑貨屋のある駅に着く。
 長い髪を丸め込んで毛糸の帽子に包み、真っ白な厚手のセーターに、真っ赤なダウンジャケ
ットと、丹頂鶴のように細長い足に濃紺のジーンズ姿で、それほど混んでもいない列車の中で、
相変らず必要以上に、僕にへばりついて嬉しそうな顔で、窓外の景色に目を向けていた。
 昨夜から都内にも雪が降り、第三セクターの列車に乗り換えた時から、風景は白一面だった。
 紀子は少し化粧しているようで、かたちのいい唇が薄赤い口紅で、輪郭を明確にしていた。
 僕の片腕を掴み取って、毛糸の帽子の頭を僕の肩に載せてきているので、紀子の匂いが頻りに
鼻先を擽ってきていた。
 「ほら、見て。何もかも真っ白よ。雪、だいぶん降ったんだね」
 遠足気分のようにはしゃいでいるのは紀子だけで、僕は、昨日学校でクラス仲間の恒夫から聞
いた、細野多香子の僕への監視のことを、頭に思い浮かべていた。
 理由があった。
 昨夜遅く、奥がもう寝入っている午前零時に、多香子からメールが入っていたのだ。
 朝になって気づいた僕は、そのメールを見て、学校での時以上に腹を立てていた。
 (夜遅くにごめんなさい。あなたからの返信がないので、悲しく沈み込んでいます。こんなに
男の人のことを思って、苦しんだのは初めてです。私に何か悪いところがあったら教えてくださ
い。あなたなしでは、私は生きていけません   多香子)
 僕のどこを、そこまで気に入ってくれたのかわからなかったが、これほどしおらしく純粋な気
持ちを持っていてくれるのだったら、どうして僕を内緒で、監視しようとするのか、それが僕に
は腹立たしく、朝の自分本位のようなメールが、僕の憤怒をさらに増幅させていたのだ。
 だが、多香子のことを真から嫌いになったというのではない。
 僕は自分に都合よく気持ちを切り替えて、今度会った時は、絶対にお仕置きをしてやると心に
誓った。
 「どうしたの?何だかいつもと違う目になってるよ」
 紀子からの問いかけに、初めて我に返ったような顔になり、
 「あ、ああ、今日、婆ちゃんを訪ねて来る人の用事って、何だろな、って思ってな」
 僕の得意の思いつきの嘘を言って、何故か自然に僕のほうから、紀子の肩を抱き締めにいって
いた。
 「雄ちゃんの腕あったかい」
 「嘘つけ。こんなダウンでわかるか」
 「そうしてくれた気持ちのこと言ってんの」
 もう一度、多香子にはいずれ白黒を、と僕はそう割り切って、紀子を抱いていた手に少し力を込
めてやった。
 さすがに奥多摩は雪が深かった。
 駅のホームも屋根も、テレビでよく見る冬の北国のような積雪だった。
 その駅で降りたのは僕と紀子の二人だけで、無人の改札の前で黄色のダウンジャケット着て、頭
をフードで覆った祖母が、両手を揉みながら笑顔で待っていてくれた。
 駅前の雑貨屋の屋根も、雪かきが必要なくらいの積雪だった。
 空はそれでも晴れていて、明るい冬の陽光が地上に降りていて、寒さは屋根の雪の厚みほどには
感じなかった。
 紀子がしおらしい顔で祖母に挨拶をして、祖母もにこやかな笑みを満面に浮かべて、歓待の気持
ちを露わにしていた。
 祖母の買い物袋と紀子と自分のバッグを抱きかかえて、坂道を登り、玄関に入ると、懐かしい祖
母の優しい匂いが、家の中一杯に漂っていた。
 「あら、三人のダウン、交通信号みたい」
 最初にそう言って、場を和ませたのは紀子だった。
 紀子が赤で、祖母が黄色で、僕が青と、その通りだった。
 居間で熱いお茶を啜った後、予定通り、三人で祖母の耕作した畑に向かった。
 何もかもが雪で真っ白な、道を歩き続けて行くと、屋根の積雪で押し潰されそうな小屋が見えて
きた。
 そこへ辿り着くまでバテバテだったのは、男の僕一人だった。
 祖母は歩き慣れているし、紀子には陸上競技で鍛えた足があった。
 椎茸小屋の庇の下に、バテきった身体を座り込ませて、畑で声を出し合って、はしゃいだように
動いている祖母と紀子を、僕はただ漫然と傍観しているだけだった。
 二人で採った野菜を入れた籠を、紀子が担ぎ、僕は最後尾をヨタヨタと歩く羽目になった。
 畑仕事を一緒にしたことで、祖母と紀子の間に、急速に連帯感のようなものが生じたようで、三
人での昼食の時も、僕はほとんど蚊帳の外だった。
 きちんとしたスーツにオーバーコート姿の古村氏が、明るい陽射しで雪が溶け出している坂道を
上がってきたのは、約束の刻限の五分ほど前だった。
 玄関口で、古村氏は感嘆の表情で、何度も祖母に頭を下げたりしながら、対面の挨拶を交わして
いたが、僕と紀子がいた居間のほうに目を向けてきて、また驚いたような顔になって、頭を下げて
きた。
 数分後、四人は居間の炬燵に向き合うように座っていた。
 その前に紀子のほうが、身内の話なら自分は別室にと言ったのだが、祖母のほうが古村氏に紀子
を紹介がてら、僕も含めて同席の許可をとっていたのだ。
 古村氏のほうは、全くそのことには拘らないとのことで、出されたコーヒーを一口啜ってから、
改まったように突然の来訪の意を話し出した。
 要約すると、概ね以下の通りだった。
 祖母に料亭の女主人、つまり、女将になってほしいとの要請があって、古村氏は訪ねてきたと言
った。
 料亭の場所は、都内に近い市街地で、創業は昭和元年の老舗である。
 そこは子供のいない老夫婦が何十年も営々と続けてきていて、美味しい川魚料理が有名で、地元
の政財界の重鎮たちにも、格別の信用と評判を呼んでいたのだが、老主人が三年ほど前に他界して
から、女主人一人で頑張ってきたのだが、その人も老齢に勝てず、店を畳むことにしたということ
のようだ。
 そこへ、都内の悪徳不動産会社が介入してきて、転売の画策をしてきて、女主人の高齢を見透か
して騙すようにして、店の権利書を取られてしまったというのである。
 その料亭で支配人的に長く勤めていた人が、このことを料亭の上客でもあったある人物に相談し
たところ、瞬く間に悪徳不動産会社は退散していったのだが、代わりの女将が不在という事態にな
り、その問題を解決した人物が、はたと閃いたのが、以前にあることがきっかけで見知っていた祖
母に白羽の矢を立ててきたというのである。
 そして、その人物からの依頼で、同じように浅からぬ縁のある、古村氏が尋ねてきたということ
だった。
 古村氏の訥々とした話を聞いていて、僕も、おそらく祖母のほうも、この話の首謀人物が誰なのか
すぐにわかった。
 古村氏も、僕と祖母以外にいる紀子を意識して、名前を出していなかったのだ。
 その人物というのは、広域暴力団として全国指定をされている、侠和会のトップとして君rんする稲
川氏に違いなかった。
 「…い、いきなりの申し出で、誠に申し訳ありません。いえ、今すぐに御返事をというのでは、勿論、
ありませんし、強制するものでも当然ありません。き、今日のところは打診程度ということで」
 古村氏は何度も恐縮の意を示し、首筋の汗をハンカチで繰り返して拭いていた。
 僕の斜め横で真剣な目で聞き入っていた紀子だったが、僕も同じで、若い僕たちには入り込めない事
案だった。
 祖母のほうも、突然的に思いも寄らない請願を受けて、やはり、ただ戸惑うだけで、声も出ないよう
だった。
 そういえば、祖母は若い頃は、鬼怒川温泉のどこかの旅館で、仲居をしていたということを、僕は漠
然と思い出しただけで、言葉を挟み込む気持ちは毛頭になかった。
 結局、古村氏は在宅中のほとんどは、頭を下げ続けていたような印象を残して、坂道を下って行った。
 「私は今のままが一番いい…」
 祖母が嘆息して呟いた言葉に、僕は何故かほっとしていた。
 紀子も賢くしていて、最後まで一切、言葉を挟んではこなかった。
 「私は、雄ちゃんがこうして恋人と一緒に、東京のこんな雪深い村まで、たまにでも会いに来てくれ
るだけで、もう充分よ」
 「ば、婆ちゃん、ま、まだ恋人なんて言ってないよ」
 手を顔の前で振ってそういったら、横にいた紀子のほっぺたが風船のように膨らんでいた…。




                                  続く

  
 

※元投稿はこちら >>
23/06/30 08:24 (ecSGc9n9)
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