それはどこにでも売っているようなアルコール度数が高めの日本酒でした。それを木村が飲むのかなと思ったのですがそうではありませんでした。木村はお酒のキャップを開けるとそれを自分の口の中に入れたかと思うと私の口にキスをして、木村の口の中に入っていたお酒を私の手袋を入れられている口に流し込んで来ました。
空気が入る隙間にもお酒が染み込んでいき、ももかはそれを飲まなければ呼吸が出来ないと本能的に感じ手袋に含まれたタクシードライバーの汗のエキスの混じったお酒を飲もうと必死になりました。布に含まれたお酒を吸い出すのはなかなかの苦労でした。思いっきり吸い込んだところで少量のお酒しか喉に流れていかず、呼吸をするためのわずかな空気の通り道が次第になくなってきました。
脳に酸素が十分に行き届かなくなってきたももかは必死にお酒を飲もうとしましたけれども、完全にお酒が手袋の布に染み込んでしまい空気の通る隙間すら塞いでしまいました。
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