「友美さんにばかり恥ずかしいことをさせてごめんなさい…」
必死に理江をお客の目に晒さないよう矢面に立つ友美の気持ちが
理江には嬉しかった。
しかしこれ以上友美に風俗嬢のような真似をさせる訳には行かない。
「もういいのよ、友美さん…私もお客様の応対をするから。
私のありのままを見てもらうわ」
「店長さん、その恰好はどうしたのよ?」
「もしかしてブラを着けてないの?透けちゃってるわ…」
「貴女らしくないじゃない。何て言うかその…ちょっと上品さに
欠けると言うか…お店のイメージにそぐわないと言うか…」
「ねぇ、何か事情があるなら話してくれないかしら」
いずれも年配の馴染み客だ。
日頃から理江とは親しく、理江の奇抜な姿を見ても頭ごなしに非難
することはなく、言葉を選びながら思い遣りのある言葉を掛ける。
「うぅ…似合っているかしら…うちのお店も今まで以上に多くの
お客様に来てもらいたくてイメージチェンジしてみたんですのよ」
理江が気丈に弁解する。
「男性客を意識してるって訳ね…確かに店長さんはスタイルがいい
からこんな煽情的な服装でも見苦しくはないけど…」
「スカートなんて穿き忘れてるかと思うくらい短いし…あら?
もしかして下は何も穿いてないの?」
遠慮がちに理江の腰から下に視線を落とした目がノーパンに気づく。
さらにそこにあるべき繊毛が無く、代わりに文字が刻まれているのに
気が付いてしまった。
「肉…便器…奴隷?…何これ!?」
その時、新たな訪問者がシャルールの扉を開けた。
「ヒヒヒ…商売繁盛してまっか?」
おどけた口調の阿部ちゃんに谷本も一緒だった。
店の雰囲気に馴染まない下品な男たちが現れて、理江と話していた
常連客に緊張が走る。
「ククク、こりゃまた美人店長さんはサービス満点じゃねえか。
客商売の何たるかが分かって来たようだな」
谷本がドカドカと理江にまとわり付きお尻を撫でた。
「ケケケ、こっちのオバハン共もまだ現役かぁ?
何なら俺がいい思いさせてやろうか」
阿部ちゃんが常連客に下品な言葉でちょっかいを出す。
「な、何よあなた方…失礼ね…!」
「あらあなたたち、この前店長さんにコテンパンにされた人たちね」
「性懲りもなくやって来るなんて身の程知らずもいいとこだわ」
「店長さん、こないだみたいにこの人たちをやっつけちゃって!」
彼女たちは谷本と阿部ちゃんが初めてシャルールに来たときに
丁度居合わせていたのだ。
理江が合気道の技で2人を追い払うのを目の当たりにしていた
だけに、今日も胸のすく活躍を見せてくれるものと期待する。
「う…うぅ、お、お客様に失礼なことはしないでください…」
いつもの毅然とした態度は無く妙に口ごもった物言いだ。
「ククク…店長さんよ…俺たちに意見しようって言うのか?」
薄笑いを浮かべて谷本が理江を睨み付ける。
「く…他のお客様の迷惑になるので…」
縋るような目で哀願する理江に客たちは当惑する。
「それよりこの厚化粧のババア共の方が迷惑なんだよ。
さっさと追い出してもらいてぇな」
期待外れの理江の対応に続き、常連客はさらに信じられない
光景を目の当たりにする。
「おら店長さん、また仕置きが欲しいのか?靴舐めろや」
阿部ちゃんの声にビクンと肩を震わせた理江は見た目にも
はっきり分かるほど怯えている。
「あ、お仕置きはお許しください…」
そう言って理江は呆然とする常連客の前で阿部ちゃんの足元に
這いつくばりスニーカーに顔を付けた。
「ホレホレ、きれいにしてくれよ」
理江は舌を出してこびり付いた泥を舐め取って行く。
それほど谷本たちの理江に対するお仕置きは熾烈なものだった
のかと彼らの残忍さを身をもって体験している友美は
胸が抉られる思いだ。
「ケツ上げろよ」
理江にスニーカーを舐めさせながら阿部ちゃんが言った。
理江は顔も上げずにお尻を掲げる。
「あっ!」と客たちは声を上げた。
お尻が丸出しになる。
陰唇に嵌めたリングピアスが露呈する。
「ヒヒヒ…オバハン方、見てやってくれよ…仲良しの店長さん
はマンビラにピアスした変態女なんだぜ。
俺たちに暴行したことを反省し、奴隷になるってよ。
なあ、そうだよな…店長さん」
「う、うぅ…その通りです…理江は思い上がってました。
谷本様と阿部様に暴力を振るってお店から追い出したことを反省し、
せめてものお詫びにお2人の奴隷にしていただきました。
この反省を一生忘れないように刺青をし、オマンコと乳首に
ピアスを入れてもらったんです…」
客たちは理江の信じられない惨めな姿に顔を見合わせて怯える。
「何ならあんたたちも同じようにしてやろうか?」
勝ち誇った阿部ちゃんに睨まれ、彼女たちは逃げるように
店を出て行った。
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