男は先ほどまで友美が座っていた肱掛椅子に座っていた。
冷蔵庫から持ち出した缶ビールをあおり、キッチンから探し出した
ビーフジャーキーをかじっている。
「おらぁ奥さん、舌を使って隅々までよく清めてくれよ。
何せ奥さんのマン汁がベトベトにこびり付いてるからなぁ」
足元の床に跪いたこの家の主婦は依然後ろ手錠のまま男の股間に顔を
埋めている。
体内にあらん限りの精液を吐き出した後、足を縛っていた縄を解いた。
洗わせて!子供が出来ちゃう!と哀訴するのに耳も貸さず、休む間もなく
お掃除フェラをさせているのだ。
「チッ下手くそめ、もっと丁寧に舌を使って、筋の隙間の垢も掻き出せや」
女は口いっぱいに男の巨根を頬張り言葉を失っているが、喉を鳴らして
男の要求に従おうと努力している。
稚拙な舌使いだが、それは実経験の少なさを物語っている。
俺が2人目の男というのも本当だろう。
(イヒヒ、友美と言ったっけな?まだ二十代じゃねぇのか?
じっくり聞き出してやろう…それにしても誰に調教されたでなく
勝手にここまで出来上がっているとは驚きだぜ。
この先、骨の髄までしゃぶり尽くしてやるぜ)
(それにしても今日はついてた…)
ビーフジャーキーをクチャクチャ噛みながら男は回想する。
男はもう五十代も半ばになって下着泥棒の常習者だった。
数年前に警察の厄介になり会社を首になってからは、日雇いの仕事や
短期の労働でその日暮らしの生活を続けていた。
それでも下着泥棒の悪癖はついぞ抜け切らず、仕事にあぶれた時は
住宅街を徘徊し、獲物を物色するのが常だった。
今日は数日続いた悪天候の後の晴天だった。
洗濯物を干したまま出かける主婦も多いだろう。
一度警察に捕まってからは男も慎重になった。
何軒か目星を付けていた家も家人の不在を確信出来ない。
(チッ、天気がいい日はお出かけでもしろよな)
成果はゼロだった。
諦めて帰ろうと思ったとき、一軒の家が目に入った。
辺りの家と比べても豪邸という程ではないが、まだ築年数もそれほど
経っておらず、瀟洒な建物だった。
(ここを最後にするか…)
男はダメモトで門柱の呼び鈴を鳴らしてみた。
応答があればダッシュで逃げれば良い。
(おっ、留守か?)
男はもう一度呼び鈴を鳴らす。
数分待ったがやはり応答は無い。
男はもう一度辺りを見回し、昼下がりの住宅街に人がいないのを確かめた。
(お邪魔しま~す…)
門扉を内側に手を回して開き、敷地内に侵入する。
正面が玄関だが、男は左手の花壇に挟まれた通路を静かに進む。
庭だ。手入れの行き届いた芝の建物寄りのコンクリートの打ちつけのところに
男の期待通りの物干しがあった。
白を基調にした洗濯物が風に舞っている。
遠目だが女性の下着も混じっている。
用心のため建物の方を見やった。
庭に面したサッシの内側はレースのカーテンが掛かって、男の位置からは
中は覗けない。
隣家との境は2メートル程の柵で仕切られ、2つある2階の窓からは
目撃される恐れはあったが、数メートル先に舞っている下着の誘惑には
勝てなかった。
男は身を低くして物干し台に近寄る。
白いショーツ、ブラジャー…決して派手ではなく清潔感のある下着だ。
男は鼻に当てた。
洗剤の香りが鼻腔をくすぐる。
男物のパンツやシャツも干してある。
その洗濯物の量から(夫婦2人暮らしかな?)と家族構成まで突き止める。
男は異様な気配を感じた。
家の中か?やばい…誰かいたのか!?
根は小心者の男は普段なら一目散で逃げ出すところだが、サッシに近い
その場所からは家の中がよく見通せた。
一見、リビングに人の姿は見当たらない。
(ん?…)
しかし男は見つけてしまった。
パソコン近くに大振りな椅子がある。
背もたれがこちら側に向いているのではっきり分からないが、誰かがいるようだ。
(おっ、おぉ…!)
椅子の向うに大きな姿見が置いてある。
(おっ、女だ!しかも真っ裸じゃないか!)
男から女の姿が写っているということは女からも鏡を通して男の姿が
見えると言うことだ。
男は慌てて鏡の視界から外れる場所に移動した。
そこはダイニングキッチンに面した場所だった。
女の姿は見えない。
(女だ、裸の女だ…)
しかも見間違えで無ければ縄が絡んでいた。
ダイニングキッチンのサッシは鍵が掛かっていないのに気がつく。
男は好奇心を抑え切れなかった。
音も無くサッシが横に開く。
外の風が流れ込み、掛かっていたレースのカーテンがひらりと舞うのに
冷や汗を流した。
(もう行くっきゃない!)
男はくたびれたスニーカーも脱がずに家の中に忍び込み、音も無く肱掛椅子の
真後ろに駆け寄った。
「よぉ、奥さんも飲めよ…」
男はビールを口に含むと前に屈んで、床に跪いた友美の顎を掴んて顔を上げ、
唇を重ねた。
男の口の中で生温かくなったビールが友美の口に流れ込む。
「きひひ、最初奥さんを見たときは驚いたぜ。
何せ素っ裸で股をおっ広げて縛り上げてんだからよ…
どんなアバズレかと思えば、この家の主婦と来たもんだ。
しかも顔だけ見たらおとなしそうなのに、エロい落書きしてバイブまで
ハメてるんだもんな。
いつもこういうことやってんのかい?」
「うぅ…言わないで…そ、それよりもう充分でしょう?手錠を外して、
帰ってください…」
「そうはいかねぇな、これから奥さんの取調べしなきゃならないもんな」
「と、取調べ?」
「クク、これから俺の奴隷として生きて行く以上、奴隷の履歴や趣味嗜好は
きっちり教えてもらわないとなぁ…」
「そ、そんな…今日だけで終わりにして!」
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